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8/27(火) コラム⑦ 第二章が特殊だった理由

前回のコラムで第二章が、第一章と比べ
心理描写が多く“動き”が少ないという
話をしました。
 
それ以外で、第二章が、第一章、そして
この後の第三章と異なる点があります。
そして、これが地味に大変でした(笑)

第二章が特殊な点

 
第一章、第二章とも、最初のお話が、
暗闇にいる不思議な空間からの
回想シーンではじまります。

そして、この回想シーンが、ともに
2カ月前に遡る設定になっています。

ここは、最終章で伏線回収があるのですが
ここに第二章を執筆する上で苦労しました。
 
たった2カ月では、鬱の症状が良くなったり、
悪くなったり迄はいきませんよね、たぶん。
 
ということで、第二章は2カ月前に遡った上で
事の発端は、更に6か月前に遡ります。

第一章も、2人の出会いは6年前ですが、
しかし、それほど直接的な要因ではないです。

ただ、第二章については、6か月前が
ストーリーに直接かかわる出来事なのです。

ここをですね、第二章単体の
ストーリーでは違和感が出ないよう、
それでいて、全体を考えた時に、
2カ月前より、6カ月前のエピソードが
際立ち過ぎないよう、
考えるのが、大変でした。
 
で、なんとなく、2カ月前にも
2人の溝が生じるような
イベントを、と思ってましたが
具体的なアイディアはなかったんです。
 
それこそ、全体がウジウジした感じなんで
なんか大きすぎるイベントでも、
ハレーション起こしてしまいますし・・・

隆と洋子の溝が生まれた、

あのエピソードの参考にしたアニメ

 
どうしようかなぁと、考えてたとき、
YouTubeで、ある切り抜きショートが
流れてきました。

それを見て、あ、食事に纏わる
揉め事(笑)にしようと思いつきました。

そして、それに引きずられ
6か月前のエピソードも
同じ方向になりました。
 
じゃあ、一体、どんな動画を見て、
それを思いついたかと言いますと、、、、
『美味しんぼ』だったんですよ(笑)
 
いやぁ、今、見ると、あの漫画、
メチャクチャですね(笑)

当時、ミスター味っ子のような
料理を題材にした他のアニメに比べると、
正統派のイメージがあったんですが。
メチャクチャです、海原雄山が。(笑)

最初に見たのは、ステーキハウスで
海原雄山がメインのステーキのお替りを頼む。
しかしお替りはソースなしで持って来いと言う
 
いや、私、あんまり高級店って
行ったことないんですが、そもそも
お替りってできるんですか?(笑)
 
で、また、海原雄山、本当に命令形で
言うんですけど、
ウェイターが「ソースなしですか?」
と尋ねると
海原雄山が「何度も言わせるな!」
って、怒鳴るんです。
もはや、クレーマーですよ(笑)
 
そしてソースなしのステーキを
どうするのか?と思ったら、
持参したワサビ醤油をかけるんです。
で、うまいと、仰る、、、
 
こいつ、無茶苦茶やなぁ、
こんなことしたら、間違いなく
嫌われるなぁと思って、
採用しました(笑)
 
他にも、動画見たんですが、
山岡士郎に、牛舎の前で、
「この中から、一番、うまい牛を選べ」
って言うんです。

そしたら士郎が「この牛だ!」って言って、
なんか、あれやこれや理由を言うんですが
それを聞いた、海原雄山は
「私なら、この中からは選ばん!
ここに居るのは全て雄牛だ!
そんなこともわからんのか、士郎!」
って言うんですよ。
 
いや、“この中から選べ”って
言いましたやん(笑)

あと、牛さんの前で
「一番うまいのを選べ」ってのも、
牛さん的には、反感ポイントですよね(笑)

隆、、、ごめん(笑)  

それはそれとして第三章の位置付けは?


なんか雄山の器がちっちゃいと思いましたが
そんな食事に纏わるエピソードを使ったので
結果的に、隆が、その煽りをくらって
更に面倒くさいやつになっちゃいましたね。
なんか、悪いことしたなぁ、隆に、、(笑)
 
ただ、そこから考え付いたエピソードにより、
晴香との接点が作れましたし、
寿司のエピソードも深刻過ぎなかったので
いい感じに、洋子さんがブちぎれてました。
 
あれ、もっと重いエピソードだったら、
洋子さんも、深刻な切れ方になるので
隆だけが、ウジウジ悩むというより、
洋子さんも、暗くなったと思うんですよね。
 
そんな感じで、第二章に纏わるコラムを
3回にわたって書きましたが、
結論から言うと、一番、悩んだ章でした。
 
さて、次回から、第三章がはじまりますが、
最終章を除いた三つの章の中でも、
この第三章がメインという位置づけです。
 
三つの章を通じて、根底では、
キュンとする愛を描いているつもりですが、
(そうなんだろうか、、(笑))

第一章は、年齢や立場の違いをベースに
仕事との向き合いかたに囚われながら、
心の中の愛に気づいていく、

第二章は、過去の人生観に囚われながら、
心の中の愛に気づいていく、
といった、建付けだったように考えています。
 
それに対して、第三章は、
もっとストレートに、“愛”を表現しています。
そしてお気づきかの方もいるかと思いますが
各章の最初の不思議な空間で
「私」になっているのが裕奈という女性です。
 
この女性が、第三章の主人公でありながら
全体でも、「私」という、主体的な
役割を担う、重要な人物になっています。
 
晴香と、隆との接点も
第二章で少し描かれましたが、
第三章では、この裕奈と、晴香、隆との
接点も描かれています。
 
第三章以降も、ご愛読頂けますと幸いです。

(コラム⑦ 終わり)
次回は小説、第三章『満月に堕ちにて、寛裕と溶け行く』がスタートです。
8/29(木) 投稿予定です。

★過去の投稿は、こちらのリンクから↓
https://note.com/cofc/n/n50223731fda0

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