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カラーコードシールについて

名古屋文理大学コード教育プロジェクトの竹川です。

このマガジンでは、小学生向けのプログラミング教育、中でも教育用ロボット「Ozobot」について紹介しています。

今回は「カラーコードシール」についてご紹介します。

カラーコードシールについて

まず初めに、Castalia様から発売されているOzobot用カラーコードシールの画像をご覧ください。

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以前の記事でご紹介した通り、カラーコードはベースとなる「黒色」に「赤」「青」「緑」を加えた4色の組み合わせで表現されており、この4色の組み合わせと順番を読み取ることで、Ozobotは様々な命令を認識することができます。

Ozobotは、上の画像のようなカラーコードを使ったシールを使用することで、パソコンを使わずにプログラミング学習ができるのです。

オリジナルシールの製作

小学生向けのワークショップやプログラミング教室を開催し、実際に既存のカラーコードシールを使っていく中で、不便な点や改善したい点が出てきました。

そこで、使用頻度の低い速度を変更するコードを省くなどのカスタマイズをした、名古屋文理大学コード教育プロジェクト独自のカラーコードシールを製作することにしました。

オリジナルシールの製作においての、大きな課題の1つが色覚多様性への対応でした。

カラーコードは、色の組み合わせによって命令を表現するので、色覚多様性への対応ができていなかったのです。

詳しい説明の前に、色覚多様性への対応や、その他いくつかの改善点を組み込んで製作したオリジナルカラーコードシールをご覧ください。

スクリーンショット 2020-10-12 17.16.49

冒頭でご覧いただいたものと比べると、同じコードでも見た目が違うことが分かるかと思います。

1番大きな違いとして、先に挙げた色覚多様性への対応策として、カラーコード内に色と対応した記号を表示しています。

「赤」や「あか」といった文字を書き込むというアプローチも検討されましたが、文字が占める面積がどうしても広くなってしまい、Ozobotがカラーコードを認識できなくなるなどの問題が発生したため、丸や三角などの記号を採用することにしました。

もう1点、工夫したポイントとして、文字の横にある白い矢印があります。

命令の内容が文字でしか表示されておらず、特に小学校低学年の児童などは、瞬間的に理解することが難しかったため、矢印の向きや形として視覚化し、見た目にもどんな命令なのかを分かりやすくしました。

実際に使ってみて

製作したシールは、実際に地域のイベントに出展したりプログラミング教室を開催した際に使用し、子供たちや保護者の方にも好評をいただきました。

こどもフェス2019_01


さいごに

現在もカラーコードの読み取りやすさだけでなく、台紙からのはがしやすさなど、シールとしてのクオリティの向上も図るなど改良を続けています。

その他にも、製作したシールを使った問題や実際のイベントの様子などを別の記事にて詳しく紹介しているので、そちらも併せてご覧ください。


編集:竹川


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