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壁打ちサークルから始めるエアプチオンリー主催

この記事は2020/6/7(日)〜6/13(土)に開催されたwebイベント
【0607 #エアブーCITYFES 】内エアプチオンリー企画主催に関する備忘録です。
こちらのエアプチオンリー企画には主催スペースを含む合計88サークル様にご参加いただきました。本当にありがとうございました。

無ければ作ろうエアプチオンリー

時は2020年4月始め。
時勢の変化による全国的な緊急事態宣言下、3月以降の同人誌即売会も例に漏れず延期、中止のお知らせが相次いでいました。
その中で赤ブーブー通信社様が「エアブー」というwebイベントを開催することを発表され、有志によるエアプチオンリーも募集すると発表されました。

一介の壁打ちサークルである私は9月のオンリーに参加予定ではありましたが、それ以前のイベント参加も検討していました。しかしながら状況の収束は見えず…。

「エアプチオンリーなら通販ができれば住んでいる場所を問わず誰でもサークル参加ができる
「web上で完結するならプチオンリーのスタッフさんを頼めるような人脈がなくてもできる
「気合いはあるが人見知りだし、キャラ、カップリング、解釈を越えたフラットな環境で企画をやりたい

等々の思いから今回の企画を発足しました。当時SNS上で日常的に表立った交流はあまりしていなかったのですが、即売会で同ジャンルのサークルさんが一堂に会する光景は何度見てもワクワクする体質だったことも理由のひとつです。

上記の有志プチ募集ツイートのあった5日後に赤ブーブー通信社様へ企画の申請、告知アカウントで初のツイートをしました。滅茶苦茶緊張していましたが沢山のいいねとRTをありがとうございました。

エアプチオンリーとは?

同人誌即売会の世界に「エアブー」「エアプチオンリー」という用語が新しく発生した時期だったので簡単な整理です。

期間中通販が可能なサークルさんがサークル参加登録をし、一般参加の方は通販サイトを問わず本やグッズ(の通販URL)を探すことのできるポータルサイトが「エアブー」です。
その中のエアプチオンリーということは…つまりはこういうことです。

1分で分かるエアプチ_01

エアプチオンリーの場合、通販の発行物以外で紙ものは不要なため共通POPやパンフレットの印刷がありません。
また自身のエアプチでは所謂「告知用のメインイラスト」を用意しませんでした。
参加費も2020年4〜7月開催分は無料だったため、主催負担ゼロで企画を完結させることも可能でした。(自身のエアプチの場合、後述のカウントダウンイラストを描いてくださった方への謝礼+記念グッズ作成での費用が発生しました)

準備1.タイトルとロゴを決める

これが決まらないと企画の申請も告知も何もないので決めます。以下は構想時に考えていたことです。

・15人のヒーロー以外(プレイヤー含む関係者、対立する面々)にも当てはまるようなものがいい
・作中重要なワードである「運命」は使いたい
・同じく重要なワードである「ワールド・コード」も取り入れたい
・公式の白を基調としたスタイリッシュさと、戦いが激しさを増す4章以降のストーリーとの二面性を出したい(作品を知らない人向けではなく、よく知っている人に向けてのものという認識特化)

そこから色々と単語を出したり並べ替えたりして最終的に決定したのはこちら。

ロゴ説明用

「大切なのは繋げることだ」という作中の台詞を鑑みて学校のカラーが渡っている部分があります。白背景用、黒背景用での色を変えることで構想にあった二面性も展開できました(やった〜)
Twitter、メールのアカウントではcode fatefrontとなっています(日本語タイトルの場合アカウントのIDに使用することも考慮して決めると良いかもです)
一応Googleで検索してみたところ完全な被りなどは無かったです。

こういった企画ロゴですが、Twitterのアイコンや(リアルプチオンリーの場合)サークルカットに入れる前提の丸形に収まるデザインがあったら良かったな〜と後から思いました。

準備2.告知Twitterとサイト

どんどん作っていきます。

2-1.告知Twitterのスタンスを決める

1.お知らせのみ
2.参加表明や新刊サンプル、お品書きをRTする
3.当日企画をRTする

など、Twitterアカウントをどのように運営していくかを考えます。
今回のエアプチの場合ジャンルオンリーであること、必要な情報へ辿り着く効率等を重視し、基本はお知らせのみツイート+赤ブーさんやエアプチの助けになりそうな情報をRTする方針を取りました。
キャラやカップリングオンリーの他エアプチ様を拝見したところ、2・3をプラスされているアカウントが多かったように思います。新しい同士さん発見やこの方も参加されてる!といった盛り上がりを重視される際はこちらの方法も良さそうです。

また個人的にですがゲーム内の動向やキャラの誕生日に触れたり、イベント最終日には最後まで走られている方を想定して終了時刻以降にお知らせやお返事を返す施策もしていました。(今回は主催個人名義が非公表という実績ゼロアカウントでもあったため、少しでも主催に対する不安を解消して欲しかったという意向もありました。解消されたのかは不明ですが…)

予めスケジュールが決まっているお知らせの場合はTwitter公式やTweetDeckなどにある予約投稿機能を使われるのもおすすめです。こちらの2つは無料で利用できます。

2-2.サイトを作る

サイトは今回WIXを使用しました。スマホ版プレビューやページ内アンカー機能にはとてもお世話になりました。無料サーバーで他によく見かけるのはTumblrやJimdoあたりでしょうか。WIXは無料版だとGoogle Analyticsが使えないので使用されたい方は注意が必要です。
有料サーバーを使われているサイトでは絶対本職の人が作ったページだ…と感じるプチのサイトもあったりしてこちらは情報の見せ方など何度も参考にさせていただきました。

2-3.Googleは最強

Twitter+サイト以外のデータ置き場は全てGoogleのサービスで完結しました。

メール:Gmail
サークル参加等各種フォーム:Googleフォーム
ロゴ等ダウンロード可能な配布データ置き場:Googleドライブ
サークルリスト:Googleスプレッドシート

個人的に配布データもドライブのURL共有で出来るのがとても便利でした。ZIPに圧縮しなくてもPNGやPSDを置けるのは嬉しい。

2-4.情報発信と画像

特にTwitterでは画像があると圧倒的に分かりやすい!と感じたのでいそいそと作りました。

情報発信用に作った画像は主にスケジュール系や(ソシャゲ生放送とかによくあるイベントスケジュールを参考にしました)

エアプチスケジュール

実際の画面をスクショしてのサークル参加方法↓

サークル参加説明用2

ペーパーラリーだけ参加の場合はエアブー登録不要だよ〜の図などです。

わかるわからない

これらは情報の整理+説明の文章を考えるため人によっては割と時間が掛かる工程の部類になるかと思います。可能であれば企画公開前にできていると後がとても楽+複数人主催の場合こういった作業を得意とするメンバーがいたら専門でお願いするのもありかと。私は結構時間が掛かってしまったためお知らせ関係の画像は簡素なデザインになりました。分かれば大丈夫。

またお知らせのツイートがRTされたあと「○○は△△かな?」という疑問ツイート等自身で気づかなかった点が見つかる場合もあるのでざっくりと反応を伺いつつ適宜お知らせ内容の追加・改善を行いました。
(疑問を拾いやすくするなら質問箱やマシュマロを設置してもいいかも?と思いましたが返答への時間が入る分エゴサより工数がかかる場合があります)

参加方法や企画など、ツイートが多くなってしまったときはモーメント機能を使うと後で情報を知った方が読まれる際に便利です。

準備3.前日・当日企画

エアプチは「このタグ入れてサークル集まろう!」だけでも完結するのですが、折角なので色々と企画も用意してみました。

3-1.カウントダウンイラスト公募

カウントダウン募集2

公式や他プチオンリーでも企画されていたカウントダウン企画。今回は公募のかたちを取りました。要項はこんな感じでした。

・好きなキャラを描いてOK(何人でも可)
・カウントダウン初出であればその後は個人での同人誌収録、グッズOK(エアプチ側の記念グッズにはしない)
・指定した期限内に描ける方(約1ヶ月)
・謝礼あり(メールアドレスに送れるもの)

しかしこの主催非公表実績ゼロのアカウントでは不審がられて誰にも応募されないのでは…と若干覚悟していましたが企画発足から当日まで約2ヶ月という超タイトなスケジュールの中、5名の方にご参加いただきました。皆様素敵なイラストを本当にありがとうございました。
エアプチは1週間あるのでカウントアップイラスト(○日目!)もあるとより期間中楽しそうだなと他エアプチ様のアカウントを拝見していて感じました。

余談ですがサンプルとして↑のイラストを作って投稿したところ、主催の予想以上に多くの反響があったため他のキャラも描いたりエアプチの記念グッズになったりしました。いいねやRT、感想のツイートをしてくださった皆様ありがとうございました。

メガネ拭きサンプル

3-2.サークルリストの先行公開

リスト公開予定

通常の同人誌即売会では開催前に参加サークルリストが公開されます(赤ブーさんの場合NAVIO上)しかしエアブーではそのような機能が無いため、実質サークルチェックをせず当日会場に赴く状態でもありました。
そこで事前にエアプチへ参加されるサークルさんのリストを作成、公開することでイベント前のワクワク感を得たいと思い、サークルリストの作成に取り掛かることにしました。

1分で分かるエアプチ_02

今回のエアプチではGoogleスプレッドシートを採用しました。理由としては以下です。

HTMLを組まなくて良い
・URLを入れれば自動でリンク
フィルタ機能がある(PCのみ)
・リアルタイムで編集可
上記をまとめるとサークルの追加、更新が楽

こちらは同人誌即売会で買い専の方が「購入予定リストをエクセルやスプレッドシートで管理している」という話を伺ったことがあり、そちらを参考にさせていただきました。
もっと更新を楽にしたいのであれば関数を組むと参加表明フォームに入った情報をそのままサークルリストに反映することも恐らく可能です。(今回の場合情報の確認と頒布物傾向の表記ゆれを調整したかったため手動で入れていました)

また以前他のプチオンリー様が「サークル数○○突破!」と告知されていたときの盛り上がりが凄かったこともあり、今回のエアプチでも僭越ながら取り入れさせていただきました。以下告知ツイートです。

キャラ選定はそれぞれ

20:ストーリーの主人公
30:ツイート当日誕生日のキャラ
40:特効SSRピックアップ中のキャラと衣装
50:開催中イベント報酬SSRのキャラ(イベント登場差分)
60:更新されたメインストーリーで活躍したキャラ
80:ツイート当日誕生日のキャラ

になっています。ソーシャルゲームジャンルならではのライブ感。
※70が無いのは期間中に20サークル以上のお申し込みを頂いたからです。ありがとうございました…!

〆切が近づくとやはり申込数も増えるので、返信等はこまめな対応処理が望ましいです。

3-3.エアプチペーパーラリー

web上で共通テーマの作品を投稿するペーパーラリーも企画しました。
作風問わず参加しやすいテーマを考えるのがとても難しかったのでこういった企画テーマを定期的に考えられている方はすごいな…と思いました。
(漢字が分かれたのは公式スタッフさんが使い分けに関するツイートをRTされていたことに起因しています)
ご参加くださった皆様ありがとうございました。

また折角エアプチのロゴを作ったので何か残せるものがあったらいいな、と思いペーパーラリーの表紙としてデザインを作りました。
ネットプリントでの配布と、同デザインのB5ペーパーファイルとのセットで通販頒布をしました。(A4ペライチの配布はリアルイベントでないとしづらいなと思ったので…)

ペーパーファイル

3-4.発行物PRタグいいね巡回

サンプルやお品書きタグをつけてくださったツイートを手動いいねする企画をしました。沢山のご参加ありがとうございました。

主催がいいねをしなくてもタグ見ればOKだったかな?と後から考えたり公式クライアントの「○○さんがいいねしました」の仕様だったりいいね巡回の対象判断、シャドウバンされてると検索に出ない…等運用した上で改善の余地が最もあったところだったかと思います。

余談ですがpixivやBOOTHでエアプチ名でタグを作ってくださった方、タグを利用してくださった方ありがとうございました。大変嬉しかったです。

3-5.エアプチオンリー本部+通販

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プチオンリーといえば本部スペース。エアプチにもあっていいのでは?ということで主催もエアブーにサークル参加しました。
内容は先述のペーパーラリー表紙のデータ配布+記念グッズ頒布でした。

webオンリーの規模感が未知数のためどのくらい準備すればいいのか…とも悩みましたが大変ありがたいことにペーパーラリー表紙+ファイルが当日完売となり後日再販しました。また通販後アクスタのお写真等を上げてくださった方もいらっしゃって嬉しかったです(当エアプチ本部の頒布物はSNS等にアップ頂いて特に問題ありません)

通販はBOOTHの匿名配送を利用しました。
近くにPUDOロッカーが設置されていたため対面の必要がなく、手続き後ロッカーに封筒を入れて完了のため大変便利でした。(複数発送の場合コンビニと同じく1配送毎に周回が必要です)ただ日によってはPUDOロッカーが満杯で送れないこともあったので発送日の設定は少し余裕のある日数だと良いかと思います。

ペーパーファイル、アクリルスタンド(6月分)はエアプチの支援印刷所様にそれぞれお願いしました。

エアプチ準備時系列まとめ

4月

・Twitter、メールアカウント取得
・タイトル考案、ロゴ作成
・エアプチ申請
・サイト作成
・Twitterアカウント始動
・サークル参加説明モーメント制作
・説明用画像作成
・支援印刷所申請
・カウントダウン企画募集(募集〆切:4月末)

5月

・ペーパーラリーテーマ公開
・説明用画像作成
・サークル参加数ツイート開始
・サークルリスト公開、更新
・PRタグいいね開始
・カウントダウン企画納品〆切、謝礼の手配
・記念グッズの入稿

6月

・カウントダウン企画投稿
・通販対応

7月

・記念グッズ再販、入稿

最後に

改めましてこの度は当エアプチへのご参加本当にありがとうございました。
主催として至らぬ部分もあったことかと存じますが、参加者の皆様のおかげで毎日楽しく準備や企画に取り組むことができました。

エアプチ直前や現在も我々を取り巻く環境は予期せず大きく変化することとなりましたが、期間中少しでも楽しめる時間を過ごせたのであれば幸いと存じます。