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色覚の多様性と社会の対応 – なぜ色弱の人は待ち合わせに遅れてくるのか

6月2日(土・夜)、セミナー「色覚の多様性と社会の対応 – なぜ色弱の人は待ち合わせに遅れてくるのか」が開催されました。講師はカラーユニバーサルデザイン機構の理事でもあり練馬区民の伊賀公一さん。経歴はこちらの開催概要を御覧ください。

いわゆる色弱と呼ばれる方の割合は日本人男性では20人に1人(女性は500人に1人)います。欧米では10人に1人の割合なのもありカラーユニバーサルデザイン(つまり分かりやすい色表示)は欧米では当たり前になっているようです。ですが日本では過去に色覚の検査をして区別をしたりなれる職業を分けたりしてある意味では差別的に扱われてきたそんな歴史もあったことをお話しくださいました。

体験型のセミナーということで色覚を体験するメガネ「バリアントール」をご持参いただき参加者もかけてみました。各色覚タイプ(P型、T型など)があり、それぞれ体験することができます。

またこのセミナーに合わせてCode for Nerimaでも色覚をAR体験できるアプリを開発してみました。「WebMegane(色覚体験)」です。

VRゴーグルをスマホがあれば色覚を体験できますので、ぜひトライしてみてください。また公式アプリとしてiOS版で「色のシミュレーター」というものもあります。ぜひ検索してみてください。

各所の広告や案内板など、またAdobe PhotoshopやIllustratorなどに色弱チェックの機能がついたのもカラーユニバーサルデザイン機構の働きかけとのこと。着実に「見やすい」 世界いいつのまにかなっている、またこうした特性をデザインする側が知ることで積極的に様々な色を活用できることになります。よく「赤と緑はつかっちゃいけない」と言うんですが、その逆でカラーユニバーサルデザインを知ることでむしろ「赤と緑を積極的に使う方法」を身につけることができます。

色というのは何にでも関わってきます。まだまだ入り口のセミナーでしたがきっとこのセミナーを聞いた方たちはもう翌日から「気になって仕方ない」はずです(笑)。

今回のセミナーをいろんな分野に生かしていきたいと思いました。伊賀さん、ありがとうございました!

(青木秀仁)

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