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#欲しい「公共」は自らつくる

私的公共、マイパブリック。

「マイパブリック」という概念を知ったのはちょうど2年半前、2019年3月頃だったか、たまたまfacebookで流れてきた投稿で知りました。

「マイパブリック」「マイ屋台」やりたい!


田中元子さんの「マイパブリックとグランドレベル」を読み、「マイ屋台を実現したい!」という妄想で頭の中がいっぱいになりました。

そして、いつの日か「マイ屋台」を実現すべく、まちの隙間を探す活動と称して、こそこそ動くようになりました。ただ、肝心の「マイ屋台」で何をやるのかというところがなかなか定まりませんでした。

まあ、屋台でなくても、自分が楽しいと思えることをやってみようと、「マイパブリックの話をしよう!」と題した勉強会や「帰れない*カエルスナック」といったちょっとしたイベントを、思いつくままに企画実施しました。

その他にも、まちの隙間を探す活動としてのクランピング実践など、自らの関心は、外へ、外へと向くようになり、行動範囲もどんどん広がっていきました。この2年あまりで、沢山の新たなご縁や出会いを得ることができました。

昨春、2020年3月頃からのコロナ禍によって、外出が制限されるようになりました。私自身、元々の気質は内向き、引きこもりタイプなこともあり、ステイホームでの過ごし方として、手芸を選択しました。以前から下手の横好きでしかなかった「がま口作り」に全力投球するようになりました。

緊急事態宣言が発出されるたびに、#緊急がま口量産宣言 を自らに発出し、ひたすらがま口を量産するようになりました。

手芸、手仕事は、クラフトセラピーといわれるだけあって、躁鬱人である私にとって、がま口作りに没頭することで、自らの精神の安定を辛うじて保つことができたので、とても助かりました。

コロナ禍の自粛生活がきっかけとなり、手芸の世界の扉を開けることになりました。私の創作スタンスは、①自分が作りたいものを作ること、②決して仕事にしないこと、この2点です。がま口を作る過程に癒されているので、癒されるために手を動かす、ということを繰り返しています。

結果として生まれる完成品は、副産物でしかありません。ただ、そんな副産物でも、使ってもらえたら嬉しいものは嬉しくて、使う人のために作るのも、癒しになるものだなと思うようになりました。

ただ作りたい欲を満たすだけではなく、求められる、必要とされる欲を満たすことができるのって、心の安定を保つのに重要やなと思います。

がま口作りの欲求段階が、マズローの欲求5段階で説明できそうなので、一旦整理してみることにします。

【がま口作りの欲求5段階】
生理的欲求:躁鬱で消耗しきった心を癒したい
安全の欲求:作ることで精神の安定を保ちたい
社会的欲求:がま口を誰かに使ってもらいたい
承認欲求:自らのセンスや技術を認めてほしい
自己実現欲求:「がま口屋台」を実現したい!

がま口作りの欲求段階のプロセスが、そのままマズローの欲求5段階で説明できることに気がつきました。

「マイ屋台」に「がま口」が使えるやん!

と、noteを書き進めながら、いきなり閃きの神が降りてきました。マイパブリックに傾倒し「マイ屋台」を実現したいという妄想と「がま口作り」がここで結びつくのかと膝を打ちました。

こうしてnoteに書くまでは「マイ屋台」と「がま口作り」は結びついていませんでした。ただ、折角作った愛すべきがま口達を披露する場として、マルシェ出展してみたいなあという妄想が、図らずも実現できていました。

※自身の立場上、営利企業従事制限があってショップなどを構えることはできませんが、手作り品を並べるフリーマーケット、マルシェの類いに出展することは問題ないと確認しています。

2021年10月10日開催「ハンドメイドEXPO in 新長田」

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2021年11月3日開催「pakupakuマルシェin 加古川」

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こうして、立て続けに2回もマルシェ出展の機会を得ることができましたが、これってまさに、私のやりたかった「マイ屋台」そのものでした。

初出展の際は、ただただテンパりすぎて、立ち止まってくださる方とのやりとりを楽しむ余裕すらありませんでしたが、2度目のマルシェ出展では、立ち止まってがま口を手に取ってくださる方と楽しいやり取りをすることができたので、とても心が満たされました。

自らの手で作り上げた愛すべきがま口達を並べた「マイ屋台=自らの能動性を発露する場」が、マルシェ出展によって実現し、結果として自己実現欲求を満たすまでにたどりついていました。

私にとっての「マイパブリック」のひとつのカタチを示すことができたような気がします。

欲しい「公共」は自ら作る


「公共」は与えられるのを待たずとも、自らの手で作り出すことができる。そんなことを身をもって体験することができました。

私の欲しい「公共」とは

引き続き、がま口を作りながら妄想しようと思います。

日々の些細なことを記録し留めるためにnoteを活用しています。