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非常に能力高い障がい者が自分の可能性を信じて一般の企業へチャレンジして失敗したケースについて

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【2021年10月23日の投稿】
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▼ 私は障がい者ですので、私が能力発揮できる高度IT系の仕事を提供してください、と応募先の人事担当へ伝えると・・・
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さて、本日は、Sさんの話です。
Sさんは、高度IT系の仕事を担当できる方で、今までさまざま案件を実施してきました。とても礼儀正しい一方で、自分が頑張っている姿を認めてほしい、と訴えてくる方です。現在、Sさんは当グループ事業所を退職し、他の企業へ就職しようと考えて就活をしています。

就活に向けて当グループは全面的に支援します、が、彼らを待ち構えているのはとても厳しい現実です。PRTIMIESの記事に掲載していますが、障がい者を本業で活用したいと思っている企業は皆無です。つまり、雇用されてもメインの仕事に割り当てようと考えている企業はほとんどいないということです。雇用後は、雑務が待っているということなのです。当社内では、戦力としてプログラミングスキルを活かし大活躍している方が、企業に入るとシュレッター業務などを担当される訳です。

Sさんは、応募先の人事担当へ、「私はpythonでプログラミングできます。PHPで業務システムも作れます。このスキルを活かせる仕事を担当したいです。そして障がい者ですので、最大限の配慮してください」と言っているようです(本人談)。応募先の会社の反応はいまいちで、なかなか採用まで進みませせん。

現在、3つ目の企業にチャレンジしていますが、どうなるか見守っています。

さて、この状況をどう考えるか、当グループは雇用している障がい者の方々へこの事実は定期的に伝えています。夢とロマンを持って外の世界へ飛び込んでも、思うようには進まない、企業が考える障がい者雇用は、雇用することがゴールになっている、いくらスキルを持っていても企業は障がい者を本業のビジネス領域での起用を考えていない、そして、雇用する企業は、障がい者がいなくても成り立つ事業を行なっている、そこが当グループと違うところですと。

この話はなかなか伝わりません。当グループは障がい者が能力発揮して仕事をすることで成り立っている会社です。つまり、障がい者の方々が能力発揮できず、仕事が進まない状況になると会社は倒産します。この仕組みが、当グループのさまざまな障がい者能力開発スキームを生み出し、障がい者が活躍するサービスを開発することにつながっているのです。

本気で障がい者の能力を活用したい、と思っている企業はほとんどいない、これをまずは当事者、ご親族は理解する必要があります。この理解から次のステップが始まります。

私も同じです。無名で、実績もなく、学力もない凡人は、社会が相手にしません。誰からも期待されることはありません。私はそれを知っています。知っているからこそ、次の一歩を踏み出すのです。必死で考えるのです。どうすれば自分が考えていることを実現することができるのか、自分の可能性を信じて立ち向かっていくのです。

当グループは、この先の道筋を視野に入れた活動を進めています。
Sさんのような能力があるチャレンジャーには、箱を用意します。会社という箱です。会社の代表になってもらい、存分に能力を発揮してもらいます。ただし、一人では困難に直面しますので、当グループが親会社となり、ビジネスの方向性を導きます。現在は、データサイエンス系の会社をまずは考えています。

この仕組みは、当グループが進めている「地方創生プログラム」の一部として自治体と会話しながら進めていきます。

このような会社が、将来、新しい産業を生み出し、そして才能ある障がい者を積極的に雇用するのです。これで社会が変わります。これで夢とロマンを語れるようになります。我々は、目の前に迫っているこの未来を1秒でも早く実現していきます。


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