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障がい者を「完成形」にしないことについて

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【2021年11月1日の投稿】
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一度「完成形」を作ってしまうと、知らぬ間にその型に収まろうとしてしまいます。これがチャンスを逃してしまう行為であり、それを医師などの身近な方々が進めてしまうことで、その方の才能を活かせぬまま時が経過していくことになります。

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▼ 障がい者という「箱」

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一般的に障がい者は、それぞれの障害種別というジャンルに収められます。精神障害者であれば、うつ系、統合失調症、神経系(パニック障害など)、その他、パーソナリティ障害など、種別は社会情勢に合わせて変化していきます。

精神障害者はこのジャンルの中に押し込まれ、その世界の中で評価されるというメカニズムがあります。例えば、統合失調症であれば、人と関わることは無理、余計なことを考えるので考えさせないようにしたほうが良い、と言った感じで、人格を決めつけられてしまいます。

また、知的障害の場合、新しいことの学習が難しいとの理由で、ケアを中心とした対応が進められます。

このように障害別に一つの箱に入れられ、その中で評価されるという、とてもナンセンスなことが当然のように進められています。

当グループでは、精神障害で統合失調症の方が医師から、人と関わる仕事は無理、思考を使う仕事は無理、と言われている中、プログラム言語を使った中小企業のシステム開発をしており、スタッフや他の障がい者の方々と接しながら仕事をしています。

また、知的障害の方の中には学習することが難しいと言われる方々もいますが、学習しなければ新しいチャレンジはできないのでしょうか。今できることが仕事につながることもあります。当グループには、軽度の知的障害の方が仕事をしていますが、彼らはIT系の仕事をしています。具体的には、AIアノテーションと言われる仕事で、AIに正解をインプットする仕事です。社会で必要とされるAI技術の貢献をしていることになります。

一度「完成形」を作ってしまうと、知らぬ間にその型に収まろうとしてしまいます。これがチャンスを逃してしまう行為であり、それを医師などの身近な方々が進めてしまうことで、その方の才能を活かせぬまま時が経過していくことになります。

この完成形は、私も意識していて、自分の型に収まらいよう常に箱を崩しています。年齢の箱、立場の箱など、自分が入っている箱を常に意識し、少しでも箱に入ってしまったらすぐに崩す、これを毎日繰り返しています。人間の考えは日々変わっても良いのです。大人っぽくとか、立派な人物など、そんなのは他人が決めたスケールであり、自分のスケールで進んで良いのです。

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