0129 好きな香り廃盤かよー!


 Millar HarrisからでているLa fumeeという香水がある。

 小さなサンプルボトルを購入して、初めて使った時の印象は「身につけたい香りではないけどトリップできる…!!すごい!」だった。
 旅先はわたしが大好きなマレーシア。彼の国、とくにペナン島では、仏教の寺院もヒンドゥー教の寺院も、モスクもお互いにすぐ近くに点在している。この香水は通りに漂う、あらゆる宗教のお香の煙と灰の粉っぽい香りが混じった香りそのものだった。だからマレーシアに気持ちを馳せる夜には、よく使っている。

 それだけでも持っている価値があるのだけれど、このラフュメ、まだすごいところがある。時々条件が揃うといわゆるインセンス(練香、線香や雑貨屋さんにあるようなお香)ではなく、香木を燻した時に立ち昇るような香りになるのだ。香道をほんの少しだけやったことがある身には、この香りも至福なの…ここまで香木ちっくな香りのものはあまりない気がする。

 それなのに!!今日、いつか手元にと思って調べたら知らぬ間に廃盤になっていた。廃盤…。わたしも初めて使った時、身につけたい香りではないって思っちゃってるけどさ!!でもこれは肌に乗せないと香木にはなりえないから、やっぱり香水じゃないといけないんだよ!なのに!廃盤!廃!盤!

 こんな状況では海を超えてマレーシアに行ける日だっていつになるかわからない。彼の国はわたしの逃げ場だ。そこに気持ちを飛ばすために、La fumeeは必要な香りだから、なんとかして手元に置き続けたいと思っています。

 同ブランドだとやっぱりティートニックとかが人気だよね。わかる、わかるけど!!こういうひねくれた香りがなくなっていくのは寂しいよ。

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