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2021年12月16日

今日のココ日(ココルーム日記)
現在ココルームに滞在中のユーヤ君。
大好きなコーヒーを仕事にするため会社を辞めて、日々コーヒーの研究に勤しんでいる。
今年の夏のある日、東京から僕を訪ねて突然ココルームに泊まりにきた彼。コーヒーをやりたいというユーヤ君にブックカフェの一日店長をやってもらったら、彼のコーヒーを淹れる雰囲気が抜群に良くて、その日出番だった大ベテランの一日店長さんも喜んでお客さんとして過ごしていた。
今回ユーヤ君は、会社の寮を出てから次の家が決まるまでのひと月をココルームで過ごすことにしてくれた。
今日の午後のひととき、お客さんやスタッフたちにコーヒーを振る舞ってくれないかとお願いしたところ快く引き受けてくれたユーヤ君は、持参したカフェ道具一式と豆をテーブルに並べた。
慎重に豆の重さを測り、抽出したコーヒーの量を測り、風味を確かめる姿は、内に情熱を秘めた寡黙な研究者のそれに見える。
「どうぞ、エチオピアです」
甘い香りを漂わせて僕の目の前に一杯のコーヒーが出された。
ゆっくりと優しい果実の酸味が喉を通り抜けていく。
「美味しいなぁ、ユーヤ君のコーヒー!」
そう言うと、ユーヤ君はさっきまでの真剣な顔つきとは打って変わって子どものように無邪気な笑顔を浮かべた。
ユーヤ君のコーヒーへの真っ直ぐな敬意を味わえた贅沢な時間だった。
(書いた人:テンギョー)

現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています