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新しい時代にあったALL TOGETHER


今回はALL TOGETHERの話です。いろんな方が既に意見を述べているため、完全な後だしです。

ちなみに私はこのタイトルがついた大会を映像でも一度もみておらず、完全に外野としておきたことだけしか知りません。

そのうえで、この大会の開催意義も年月を経て変わってきたのかなと思います。

2011年の大会のころはまだオールスター戦の様相もあったかと思います。実際顔ぶれやカードも新鮮味があったし、会場も盛り上がったと聞いています。

ですが、ここ数年で各団体の交流も盛んになり、オールスターのプレミア感も薄らいでいきました。

要するに「夢の顔合わせ」「夢の対決」というものがなくなってきたんですね。

対抗戦や交流戦はある意味劇薬みたいなもので、乱発すれば新鮮味はなくなってしまいます。

また、普段から対抗戦や交流戦が乱発されていたら、ALL TOGETHERやオールスター戦のスペシャル感は当然薄くなります。

これは、プロ野球でも然りで、交流戦ありきでのオールスター戦や日本シリーズの価値が下がっている事とも共通しています。

とはいえプロ野球も昔のように交流戦がない状態には戻せないため、現状を受け入れてしまっており、明確な打開策は打ち出せておりません。

そんな中敢えて開催するALL TOGETHERには新しい時代の意味合いが必要になってくるのは仕方ないことでしょう。


2024年のALL TOGETHERで何が問題だったかというとせっかく組んだ日本プロレスリング連盟が主導ではなかったこと。

そして見る側にもまだオールスターに対しての過度な期待感があったことにつきる気がします。

スケジュール的にも各団体がゴールデンウィーク内である程度豪華カードをきってしまった後でもあったし、ALL TOGETHERだけに集中できなかったというのも反省点としてはあったかもしれません。

今後は総花的なオールスター戦から新しい価値観が求められる時代になりつつあるのかもしれません。

具体的にはプロ野球にもあるジュニアオールスターみたいに若手主体のALL TOGETHERにしてみるのも手でしょう。

それなら5.6武道館で組まれたようなメインイベントも価値があるでしょう。

交流戦や対抗戦が乱発という批判があるなら、かつて週刊プロレスが主催した「夢の架け橋」方式で、各団体が「これは」というカードを持ち寄るのもアリかもしれません。

ただ、これは多団体時代が花開いた90年代と今とでは意味合いが異なるため、現代に合わせたアップデートは必要かもしれませんが、鎖国政策を敷く団体も参加しやすいのではないでしょうか?

私が個人的に注目しているのは、新日本プロレスのエル・デスペラード選手が主催する「デスペ・インビタショナル」方式です。

主催から出てほしい選手に招待状を渡すというのはなかなか想像力をかき立てられて個人的にはワクワクします。

何より、招待状を出す側受け取る側にそれぞれセンスやプロレス脳が問われる形になるので、スペシャル感も損なわれません。非常にクレバーなやり方だと思います。

主催するデスペラード選手はXで【「自分の妄想の実現を全力で行いさらに斜め上の妄想」の実現を楽しみにして】いるそうで、この「妄想の具現化」というのは新時代のオールスター戦における新しいストロングポイントになりうるのではないかと思っています。

ALL TOGETHER規模になると選手個人の主催では難しいでしょうが、プロデュース権込みでいろんな団体に委ねたら、まだまだ斬新なアイディアも出てきそうです。

最後にALL TOGETHERとしては、2012年の仙台大会、2024年の札幌大会と地方開催も行われています。

被災地復興の名目があるなら、熊本でやっても良かったはずなんですが、なぜか西日本はスルーされているので、全国的な活性化を目論むなら地方開催も視野に入れてほしいところです。

プロ野球のオールスター戦も年一にすべきという意見がありますけど、現在のように地方開催も視野にいれた形であるなら、今のまま存続でもいいのではないか、と私は思っています。

もっともプロ野球に至っては交流戦がスタートしてから全く試合をみていないため、仮に地元で開催されても私は観にはいかないでしょう。

ただ、今年に入って私は今まで興味をもてていたことに関心が持てなくなったことで、かつてのようにプロレスへの熱は上がってないのが現実としてあります。

まるで緊張の糸が切れてしまったかのように、急に関心がもてなくなってしまったのです。これまでそういう感覚もなく40年突っ走ってきたため、急に減速してしまった自分にとまどっています。

それでもプロレスの大会ならまだ考慮の余地はあるかな、と考えています。

それくらいまだ観ぬオールスター戦、まだ観ぬALL TOGETHERは自分の中では価値があると考えています。

前述したように、団体交流の波は今更止めようがありません。であるならば、その時代にあったALL TOGETHERを期待しようと思います。

両親2人の介護を一人でやってます。プロレスブログ「せかぷろ」&YouTube「チャンネルせかぷろ」主宰。現在ステージ2の悪性リンパ腫と格闘中。