見出し画像

ヘラルボニーと岸田奈美さん

2ヶ月ほど前に幼なじみに「私、統合失調症の人たちにやさしい社会をつくりたいんよね」と大口を叩いた。

社会をつくりたいだなんて、漠然としすぎていて、自分でも引くんだけど、思いだけはホンモノだ。

(その幼なじみは福祉業界に転職しようとして、無資格無経験を理由に一旦不採用になったものの、再度「資格を取るまでバイトでもいいから働かせてください」と根性を見せ、見事採用されたツワモノ)

その幼なじみから、「こないだテレビで知的障害の人たちのアート作品をいろんな商品にして販売してる素敵な双子の人たちのこと紹介してたよ」
と聞いた。

なんか気になる!と思って、「知的障害者のアート 双子 会社」という情報を頼りに検索してみた。

そしたらトップに「ヘラルボニー」という会社が出てきた。

個人で活動されてるのかなと思いきや、しっかりとした会社で、今までの福祉のイメージを完全にぶち破るような展開がされている。すごい。

なんだかときめいてアート作品やグッズなどを見てみたら、どれもこれもとても質が高くて素晴らしい。

わ〜もっと知りたいな〜と思って、インスタで検索した。
そしたら、なんと梅田の阪急百貨店で期間限定の展示販売をやっているではないか!

私は神戸に住んでいるので、すぐに行ける。

ちょうど梅田で仕事があり、その帰りに寄ってみた。

展示されていた商品たちはどれもこれもとても素敵だった。

絵の展示もあったが、どれも生命力に溢れていて、何回も見たくなってぐるぐる回った。

そして、ちょうど社長の松田崇弥さんと副社長の松田文登さん、そして作家の岸田奈美さんがトークショーをしている真っ最中だった。

トークショーの後にサイン会をするということで、急いで本を購入。

ヘラルボニーの本「異彩を放て」と岸田奈美さんの「もうあかんわ日記」。

実は「異彩を放て」はその前にAmazonで購入していたのだけど、こんな機会ないからちょっとでもお話ししたくてその場で購入した。

というわけで既に本を読み、めちゃくちゃ感銘を受けていた私は緊張しながらサインをもらい、少しだけお話をさせていただいた。

「私は姉が統合失調症なんですけど、統合失調症の社会での立場をもっと優しいものにしたくてできることが何かないか探してるんです!
アワワアワワ・・・」

自分のことを一方的に話してしまうウザい客だったが、松田さんたちは「応援してます!」と爽やかに言ってくださった。

いや〜恐縮です・・・(汗)

存在を知ってすぐにお会いできてとても嬉しかった。

そして、トークショーで初めて知ったのが岸田奈美さん

サイン会に並びながら、「もうあかんわ日記」の冒頭何ページかを読んだ。

「あら神戸の方なんだ!え、文章、めっちゃおもろい」

もうあかんわ、な日常の出来事が書き綴られているにもかかわらず、なんとユーモアに溢れた文章なことか。

深刻な状況が独自の目線でチャーミングに描かれている。

その背景には悲しみや不安や失望などのネガティブなものを優しく包み込むような世界があるのを感じる。

数ページでファンになった。

ご本人もとてもチャーミングな方だった。

で、調べてみたら、岸田さんはnoteでいろんな記事をあげられていたと知り、完全にそれに影響されて私もnoteをはじめて今ここ。

障がい者のご家族がいる方や、これからの福祉や新しいビジネスの形に興味がある方などに「異彩を放て」をおすすめしたいし、

いろいろ大変なことはあるけれども泣き笑いしながら人生を生きていく勇気をもらいたい方には「もうあかんわ日記」が個人的におすすめ。

どちらも読みやすくて一気に読めます。

若い世代のこういう活動に私も刺激を受けて、小さいながらも自分のできることをやっていきたいなと改めて思った。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?