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第2章 3. 番手とデニール~糸の太さの単位、撚りについて

番手とデニール

 糸の太さを表す単位の番手とデニールというのがあります。番手は数字が大きくなるほど細くなり、デニールは数字が大きくなるほど太くなります。番手は綿やウールなど紡績糸の太さを表現する時に使い、デニールはポリエステルなど合成繊維のフィラメント糸の太さに使います。
 困ったことに綿の番手とウールの番手と麻の番手は同じ数字でも表す太さが違う。Yシャツでよく使われる綿の50番手は他の番手やデニールではどうなるか、表にまとめてみた。換算は下記サイトで簡単にできます。↓
http://urx.red/Zbky

撚りと撚係数

 糸は強度を増すため等の目的で捩られています。その捩りは撚りと呼ばれて、撚数が多くなると糸は硬くなり、出来上がった生地の風合い表現ではシャリ感が出るなどといいます。撚数が少ないとソフトになります。ニットの糸は総じて撚数はすくないです。
 単位あたりの撚数ですが糸が太くなると少なくなり、細くなると多くなります。綱引きの綱より縫い糸の方が同じ長さでの撚数は縫い糸の方が多いのは容易に想像できると思います。従って撚数が多いか少ないかの評価は糸の太さ分を勘案、補正して比較する必要があります。太さを補正して導き出された数値を撚係数と呼び、太さに関係なく数値が大きければ撚りが多い、小さければ撚りは少ないとの比較が可能になります。綿糸の場合は通常3.5〜4.2回/インチくらいになります。

計算方法は下記。50番手で30回の撚りの時と100番手で40回の時それぞれの撚係数です。
 30/√50=4.24 40/√100=4.00
となり、この場合、50番手の方が撚りが多いということになります。
 

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