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「宝」をみつけて、掘り出すのは、  あなた!

ドイツの家には、大抵、地下室か屋根裏部屋が物置場としてついています。家とは、一軒家、長屋家屋、マンション、アパートなどを指します。

最近、友人が、自宅の地下室を、大々的に片づけたと、その奮闘ぶりを話してくれました。

10年前の引っ越し時に、持ってきてそのままになっていた段ボールや、 10年の間に、とりあえず、片づけておいたものがつまった箱などを、一つ一つ、埃をとって開封し、中の物を取り出したそう。


と・り・あ・え・ず。
これが本当にクセモノなんです。

何十年も前に、不要だと思ったけれど処分できずに、地下室行きになった物の中には、洗濯したら、まだまだ(また)着れるブラウスや、トレンチコートなどが出てきたと話していました。

行方不明になっていた水栽培用のガラス容器も出てきて、とても喜んでいました。

多くの物は、古着回収コンテーナーに持って行ったり、フリマに出したりして手放したそうですが、思い出深いものや、まだまだ使えるものが出てきたので、友人いわく、

何だか、得した気分!

と。

この友人の体験は、わたし達の中にある「地下室」を整理、整頓することのメタッファーにもなりそうだと思いました。

わたし達の中の「地下室」とは、無意識の領域に相当するでしょう。

そこには、レアルの地下室と同じように、コレがあると都合が悪いから

コレを受けとめない、自覚しない、目を向けないで、

と・り・あ・え・ず

忘れて、抑圧したものが詰め込まれていきます。
でも、コレは、「地下室」の中でなくなることはありません。


わたしの例を一つお話しします。


神経質だね。

と言われることが、幼少期にも大人になってからも、よくありました。


わたしは、その度に、

あっ、わたしって、おかしいんだ。

と、自分を裁き、

神経質な面を、

いやだなぁ、

と拒否していました。

拒否すると、神経質というわたしの一面(これを、サブパーソナリティ、略して、SPと呼びますね。)は、わたしに目を向けてもらえずに、意識からしめだされ、「地下室」行きとなります。

でも、埃まみれになった段ボールの蓋を開けて、その中身を取り出すように、神経質というSPに、静かに近づいていき、少しずつ知り合いになれると、様子は変っていくのです。

確かに、わたしをジャッジした人からみたら、このSPは、神経質にみえるかもしれません。

けれど、

わたしは、このSPと対話をするうちに、

SPは、繊細だからこそ、真逆なタイプの人には感じられないことを

感じとれるのだということが、わかってきました。

つまり、

その時は、都合が悪くて、または、悪いと思い込んで「地下室」行きになったSPの中にも、

必ず、

わたしを支えてくれるような能力が、隠されている

ということ。


繊細さがあるからこそ、
さりげない気配りもできるかもしれません。

その繊細さのおかげで、
美しい心や、美しいものを、豊かに深く感じられる感受性が、
うまれてくるかもしれません。

実際に、繊細さに憧れる、豪快で多血症タイプの人に、
出会ったこともあります。

その時、わたしは、

そうなんだ。
もっと繊細で、感受性豊かになりたいという人もいるんだ。


と、神経質と感受性の豊かさとは、表裏一体なのではなかろうかと思い、
自分の繊細SPさんを、大事にしてあげたいという気持ちになったのです。

もちろん、場合によっては、繊細SPは、勇気や剛健さという真逆の資質を持ったSPに守られたいときもあるでしょう。

そう、24時間営業は、どうしても、ムリが出てくるのですね。

そんなSPの欲求についても、わかってきました。


かつて、拒否してしまったSPを見つけて、
そのSPという名の宝を掘り出し、

その宝が、宝としてわたしの生活の中で
輝いていけるように、

わたし自身が、それを磨いていく。


たくさんの宝が、誰の中にもあるのです。
そして、その宝はみな、

あなたに見つけ出してもらいたい

と願いながら、「地下室」であなたが来てくれるのを待っています。

宝を掘り出すのは、あなた!

なのです。


Reiko


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