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バイク(125cc)教習の思い出…外国より愛をこめて

ちょうど3年前のいまごろ、原付二種バイク(125cc)の免許を取ろうと教習所へ申し込み、通いはじめた。
初回の講習を経て今日が初めてバイクに乗るという日の話である。わたしはこの初回教習の時間でトラウマという傷を残すことになった…。いまだにあれは何だったのか理解できていないが、きっと考えてもわからないことなのだろう。そう思っている。

さて、ドキドキの初回教習。集合場所でチャイムが鳴ると教官がやってきた。名前を呼ばれた人から、その日教えてもらう教官と一緒にバイクのほうへ移動していく。わたしも最後に呼ばれたが「ちょっと待っててください」と言われそのまま5分ほど待たされた。みんなはもうバイクに乗って教習を受けている。気持ちがはやるがおとなしく待っていた。
ようやく戻ってきた教官の第一声は「めっちゃ忙しい、5人見なあかん」だった。…しらんがな!わたしの待たされた時間はどうしてくれるんだ。

ところでこの教官は早口で滑舌が悪かった。表現するならそんな風になるが、正確には”理解できない外国語のように言葉が滑る”のだった。一歩先を歩きながら振り返ってなにかを話してくれているがかなり聞き取りにくい。「ここは車が通るから左右確認して渡って」…たぶんそんなことだと思うけど。それに何だかすごく遠い。本当に外国から喋っているのかもしれない。

まずバイクの説明をうけた。さっきよりも外国語の割合が増してしまい、言っていることがほとんど理解できなくなった。とても熱心に教えてくれているようにみえる。だけど、何を言っているのかサッパリワカリマセン。あれ、もしかしてわたしが外国人なのだろうか…?
説明のあと、「ここを押してみて」と言われたのかなと思い、押してみた。なんだか”じゃあどうぞ”みたいなジェスチャーだったから。押す。ポチッ…。「あかんあかん!」それは非常時用のスイッチだったみたいだ。教官は慌てだし、わたしは怒られた。

気を取り直し、いよいよバイクに乗っての教習だ。その日はS字とクランクを練習した。相変わらず説明は外国語だったので、あきらめて適当に返事をし自主練した。乗りながらなんとなく思ったのは、”しっかり教えよう”と気持ちを込めて説明すると外国語になるのかなということだった。くぅ…憎めない。裏目にでているが、憎めない。
慣れないバイク、外国語の教習、グッタリ疲れた。

この日のことは、自分で思った以上にダメージが大きかった。次週の教習予約は行ける気がしなくてキャンセルし、その後も3ヶ月、教習所へ行けなかった。

3ヶ月後、期限のこともあり重い身体を引きずるようにして教習を受けに行った。始まるまでは憂うつで泣きそうな気分だったけど、今度は神様みたいにわかりやすい教官で拝んでしまいそうになった。親切、丁寧、日本語。アッチとコッチぐらいの違いがあった。
懐かしい教習所での思い出だ。


夜間教習中に見た、大きな満月も思い出です。

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