私が好きな釣り

私は釣りが好きだ。
釣りの中でも、限定的なフィールドと魚種に限られる。
フィールドは、十勝沿岸のサーフ一帯。
先の大戦の痕跡が今も残り、限りなく先まで伸びる海岸の先には北海道の地形を示す地形が広がる。
海岸沿いには、原生植物が群生する。
荒々しく寄せる波、深い海。
いつも、ここに来ると気持ちが洗われる。

魚種は、秋鮭と桜鱒。
降海して母なる川に登る、北海道を代表する魚種だ。
魚体は似ているが、性格は全く違う。
秋鮭は、言うなれば、力士だ。
ズンっとしたパワー。
桜鱒は、言うなれば、剣士だ。
俊敏さとパワーを兼ね備えている。
いずれも、釣れる時は度肝を抜かれる。
あの感覚は、私の人生では他に類を見ない。

今年はどちらも行けていない。
でも彼らは、私の都合など関係なく、今日も自然の一部として生きているのだ。