他人を道連れにする心理
自分で自分の命を終わりにすることを自殺といいますが、他人も道連れにして自分も死ぬことを拡大自殺といいます。
ではなぜ、他人も一緒に巻き込んでしまうのでしょうか。
それには、社会の変化が大きく関わっています。
お隣の顔も名前も知らない世の中になり、人と人の結びつきが昔に比べて薄くなってしまい、気さくに話したり困っているときにヘルプを求めづらくなったりすることが原因のひとつです。
自分で抱え込み、本音を隠して生きねばならない辛さというのは、社会から孤立している方にしかわからない辛さが存在します。
絶望の瞬間を迎えるまでは真っ当に頑張って生きてきました。
しかし、どんなに頑張って生きていても報われず、社会から見放され、孤独を重ねた結果、他人を巻き込んで復讐してから自分も死にたいという心理に傾くのです。
ですから、犯人のしたことは許されない行為ではありますが、犯人の批判よりもまずは社会全体の問題に焦点を当てるべきではないでしょうか。
なぜ孤立してしまうほど、ひとりで抱え込んでしまうような社会の仕組みになっているのか?
気軽に本音を語り合える居場所は確立されているのか?
経済的なところや職業的なところに問題はないのか?
拡大自殺は現代の社会の闇をあらわしていると思います。
そんな闇に光をしっかり当てていきたいものです。
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