ニュージーランド留学中の娘が被災した話②
娘と連絡取れずの3日間
ここまでの整理。
【2月13日(夕方)】
「台風来るんだって。停電するかもって言ってる」と娘1合からのLINE。「じゃあ
停電したらバッテリー保持のため余計な連絡はやめるね〜」とやりとり。
【2月14日(早朝)】
娘1号から「台風で停電した」とLINE
【2月15日(夜)】
娘1号から、その後の音沙汰がないので、なんとなく気になって娘1号にLINEす
るも既読にならず。まさかね?と気になってネットで現地情報を探すも日本語で
検索してもあまり情報がなくて、英語検索。するとホークスベイが大変なことに
なっているニュースが!
さてその後です。
平日の日中はフルタイムで仕事に出ているので、翌朝も気になりながらも休むわけにも行かず出勤。ソワソワしながら、でもきっとだいじょうぶ〜と思うことにして勤務。休憩時間などにそっとスマホ確認したけれど、相変わらず娘のLINEは既読にならず。ホストマザーのメッセンジャーも未読のまま。
仕事を終えて帰宅するとさっそくまたスマホとパソコンを並べて、新しい情報がないかを検索。すると今日あたりから少し現地の情報がSNSで上がってきていました。ネイピア市の発信する情報から、避難勧告が出ていた地域マップを発見。
あ。娘1号のステイ先は地域外だ!
そして、30年前に姉がネイピアに留学していたときにお世話になったホストファミリー(現在は市街に住んでいる)が、被害の大きかった地域などを教えてくれたりもして、娘1号の住んでいる地域は水害を受けていないようだと判明。
これ幸いだったなと思うのは。
娘1号の留学にあたっては、娘を現地に送りがてら、一緒にニュージーランドへ行き、私自身も数日ネイピアに滞在して、なんとなくだけれど街のつくりとか、位置関係がぼんやりでもわかっていたのはすごく良かった! あそこの川が溢れたんだなとか、避難勧告の出た地域との距離感とか、そういうイメージがすぐについたのはすごくよかった。これ、行って見てないとなかなか想像出来なかったろうなって思います。
なんとなく少しだけほっとしてきて。
でもニュースを検索し続けていると、屋根から救助される家族やら、流されてしまった羊達やら。深く泥にまみれてしまった街の光景、流されてきた倒木が積み重なり、りんごやたまねぎが散在しているビーチの様子。崩壊した橋。泥色の海。。。数名の死者も出ていたり。先日通ったタウポからネイピアに抜ける道も崩壊してる。ニュースを検索しては、ぞっとして。
娘1号の安否がきちんと確認できてはいないってのもあって、本当に怖い気持ちでいっぱいになりながら、ひたすら英語でニュースを翻訳しながら読んでいました。
そしてこの頃には、やはり停電と通信が途絶えているということもわかり。
時折不安定な通信状況の中で、ぽつりぽつりと上がってくるネイピア市や娘1号の留学先である学校が発信するSNSを見つけはじめました。
ネイピア内にいる方の発信を見ると、ようやくネイピア市内の状況がわかるところに辿り着いた安堵感ったらありません。
2月17日 娘からLINEがきたー!
きましたー!(涙)
仕事の合間に携帯をちらっとみたら、LINEがきたーーーー!
「2週間くらい停電したままみたい。スマホも県外で充電できないからしばらく音信不通です」
「今3日目にしてようやく充電器と電波復活」
「私はひたすらローラとパズルしてるので元気です」
「水シャワーしか使えない」
なんかいっぺんにこれらがぽこぽこんっと入ってきた。
娘2号からしたらきっとこれ、送ったのは違うタイミングなんだろうね。通信が不安定だからまとまって後から入ってきたっぽかった。
そしてすぐに返信したけど、しばらく既読にはならず。
まだ通信は不安定なのかな。
仕事を終えて帰宅して、また落ち着いてパソコン出してスマホ並べて。
情報収集。
現地では広範囲で停電続行中。そして携帯会社によってまちまちではあるけれど、通信障害も改善。ただちょっと不安定みたい。
また娘からLINE。
「ずっとヘリが飛んでいて、洪水で水没した家を助けてるって。ヘイスティングスには電気があるからって、今日家族で向かったけれど、途中の道が洪水で行けなくて、充電出来なかった。」
「部屋のベランダ窓から浸水しそうだったけど、窓の前の庭にたまった水をバケツで道路に運んでなんとかぎりぎりセーフだった。」
「学校は今週ずっと休校。」
「vodafone復活したけど、いつまた圏外になるかわかんないから、連絡がまたとぎれるかもしれない」
「市内中心部の方へいくと電波あるけど、家のあたりは電波がない」
そしてやはり電波が不安定なので、情報が得られないみたいで。
「停電の情報が知りたい」とのこと。
なので、こちらで検索して調べて、その情報をスクショして転送。
音信不通から3日。
とりあえず娘の安否が確認できました。
まだまだ通信が不安定なのと、停電で十分なバッテリーがないので、最小限のやりとりしか出来ず、状況もあまり詳しくはわからなかったけれど。
やっぱりSNSが便利
数年前に北海道がブラックアウトした時にも感じましたが。
被災したときはニュースよりなによりSNSの身近な情報がすごくわかりやすいなと今回も思いました。
ちょうど娘1号からLINE連絡きたあたりから、一斉にFacebookやInstagramに情報が上がり始めました。通信障害が起きても2、3日くらいで復旧できるものなのかな。そこに住んでいる人の発信が、今一番知りたい情報でした。街のどのあたりが被害があったのかとか、今現在の街の状況、今後の見通しとか。
日本よりは、ネイピア市外にいても同じニュージーランド内にいる方の方がもちろん、情報を得ているので、そんな知人達方に教えてもらたのも助かりました。
オークランドやウェリントン、ネルソンにいる知人達がいて、声を掛けてくれたのもとてもありがたかった。彼らとSNSで即座にやりとりできるのもほんと、助かった。(英語力だけが難関でしたが)
Facebookでは留学させる前から情報が欲しくて属している、ニュージーランド在住者の多いグループでに情報がほしいと投げかけて、教えて貰えたのもすごく助かった。
娘1号の留学に関して、我が家は留学エージェントを介せずの全くの個人留学なので、どんなときも自分たちで対応しないいけないのだけれど、今回も周りにいる方々に助けられたなぁと感じています。
娘と音信不通で安否確認が出来ないときには一瞬、こういうときにエージェント挟んでいないと困るのか〜、ああ〜↓↓って思ったけれど。
今、状況が落ち着いてみると、「いやいや、なんとかなるわ」って思ったりもしています。エージェントのスタッフが現地で足を運んで安否確認や状況確認してこれるっていう強みはあるとは思うけれど、2,3日待てば、情報はなんとか得られるのかも。
ちなみにその後は今もFacebookではネイピア市の情報発信と留学先の学校の発信は確認して地域内の様子を見守っています。
そんなこんなで無事に娘の安否確認ができましたというお話でしたが。
次回は被災した娘が、どう過ごしていたかなど書いていきたいと思います。
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我が子の留学にあたって、万が一の天災のことなんて正直まったく考えたことがありませんでしたが、いろんな想定が必要だったなと今、反省しています。
連絡手段が途絶えてしまったときの安否確認方法。
特に個人手配での渡航では、けっこう重要でした。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※