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【ここにあるメンバー紹介】「人と人の自然なつながりが増えてほしい」PR・前田彰

株式会社ここにある

ここにあるをつくっているメンバーを知ってほしい。そんな気持ちから始まったメンバー紹介の第一弾は、PRチームの前田彰さん。これまでの経緯やPRに込めた想い、現在の活動についてお話を聞きました。聞き手は、同じくPRチームで活動する田中美奈です。

前田彰(まえだ・あきら)
1990年兵庫県神戸市出身。大学時代より子ども〜社会人対象の陸上教室で指導者として活動。その後、上場企業・ゲストハウス・福祉・webメディアなど多様な仕事や暮らしを経験。2019年東京での勤務後神戸にUターン。現在はフリーランスとして、PR・イベント運営・その他多様なプロジェクトに関わっている。

「面白そう」がきっかけに

田中:あっちゃん(彰さん)は、2021年4月からここにあるで働いてますよね。そもそもどんな経緯があって、ここにあるに関わることになったんですか?

前田:今、神戸市長田区にある多世代型介護付きシェアハウス「はっぴーの家ろっけん(以下はっぴー)」でもPRの仕事をしていて。2020年の夏、「はっぴーの家で大切にしていることを言語化しよう」っていう話になってん。

その言語化をここにある代表の遼くんにも手伝ってもらうことになって、そのとき初めて遼くんに会った。その後に声をかけてもらって、ここにあるでもPRの仕事をすることになったのが始まりかな。

田中:そうだったんですね!でも、断ることもできたのかなって。ここにあるのどんなところに惹かれたんですか?

前田:どんなところかなあ。自分と関心が近いことをやっているところ。多分、福祉かなあと思うけど、介護とか医療みたいな言葉ではなくて。本来は福祉ってみんなのものやん。みんなの幸せとか......。

田中:確かに。

前田:ビジョンに共感したのもそう。

田中:「すべての人が楽しみながら、わたしとしての人生をまっとうできる社会に」が、ここにあるのビジョンですよね。

前田:そうそう。それと、いろんな働き方をしているメンバーと一緒に何かできるところも面白いと思ったんじゃないかな。とにかく面白そうだなと思った。

田中:面白そうかあ。そんな経緯があったんですね。

取材は彰さんが働くはっぴーの家ろっけんで行われました。

「あきらめ」の先に、今の自分がいる

田中:今はPRの仕事をしているあっちゃんですが、ずっとPRの仕事をしてきたんですか?

前田:いや、PRの仕事にたどり着くまではいろんな仕事をしてきて、その度に挫折してきた。今の自分がいるのは、諦めの先っていう感覚が強いかな。

田中:ええっ!そうなんですか!

前田:これまで陸上競技のコーチをしたり、ゲストハウスとか結婚式のスタッフをしたり......。いろんな仕事をしてきたけど、いつもその道を極めたプロがいて、自分はそうなれないなあって。その度に挫折して今があるかんじかな。

田中:あっちゃんが「挫折」とか「諦め」みたいな感覚を持っていたのは知らなかったです。

前田:他にもウェブメディア、クラウドファンディングの会社とか......。いろんな場で働いてきたけど、基本的に挫折しかしてないからなあ。「これができる!」っていう前向きな気持ちではなくて、「あー、無理やな」って毎回思ってる。

田中:そうだったんですね......。

前田:一番の諦めは、場をつくること。人を引っ張っていくのも難しいし、「場づくり」なんて言葉にするのもおこがましいと思ってる。場づくりはそう簡単にできないから。

とんでもなく地道なコミュニケーションや、その人が持つ哲学があるからこそ、「場」ができて動いていく。いろんな場に関わってきたからこそ、自分が「場づくりをしたい」なんて、正直おこがましいと思ってしまうなあ。

田中:場をつくっている人を、リスペクトしている気持ちが伝わってきました。

前田:今も自分にハマっているものは何もないっていう感覚があるかも。でも、違うのはPRはやり切ってみたい。そんな仕事にようやくたどり着いたなと思ってる。

20代は「好きなことを仕事にしよう」という綺麗な言葉に振り回されていたなと思う。その都度好きなものに飛び込んで働いてきた。でも、すごい人と出会って「ここじゃない」「ここでもない」と思ってたなあ。

今振り返れば、挫折し続けたからこそ今がある。「諦める」の語源は「明らむ」。物事の良し悪しを明らかにするという意味で、実はポジティブな言葉。「諦める」とき、どんなことを学んで次に進むかは大事だと学んだなあ。

田中:「明らめた」からこそ、今のあっちゃんがいるわけですね。

ゆるくてあたたかい関係性を目指して

田中:今は主にここにあるとはっぴーで、あっちゃんはPRの仕事をしていますよね。そもそもPRをどんなイメージで捉えていますか?

前田:一言で言うと、PRは関係性づくりのこと。広報ではなくリレーションを行うことかな。

田中:関係性づくり......!一方的に情報を伝える、ということではないんですね。

前田:うん。PRは双方向の関係性づくりやから。

田中:一般的に「PR」と「関係性づくり」は、あまり繋がらない言葉だなあと感じます。TwitterやFacebookを中心に、今はSNSを担当しているあっちゃんですが、PRで大切にしていることはありますか?

前田:SNSで大切にしているのは、ゆるくてあたたかいリレーションをつくること。例えば、はっぴーでは入居者さんの葬儀をすることもあって。

これまで1度もはっぴーに来たことはないけど、SNSで入居者さんのことを知って、葬儀のときに手を合わせてもらう。SNSを通じて、そんなファンを繋げたらいいなと思ってるかな。はっぴーには独居の方もいるから。自分にも家族がいないから、そういう意味では入居者さんと似ているかも。

はっぴーの家には見学に来てくれる人も多くて、なかには入居者さんと会ったとき「あ、本物のキヨコさんや」と言ってくれる人もいる。ツイッターでも「カズコさんのファンです」とコメントをもらえることもあって、そういうメッセージを見ると嬉しい。

はっぴーの家ろっけんで暮らすキヨコさん(写真左)とカズコさん(写真右)。一緒に過ごす日が多いそう。

田中:うわ〜、それは嬉しいですね。

前田:偉人とか有名人の本を読んで、人生が変わることがある。ということは、直接会ったことがなくても、SNSの発信を見て自分の人生や暮らしを考えるきっかけになるんだろうなと思う。

田中:自分の経験を振り返っても、そうだなって思います。

前田:PRは直接目立たないし、日の当たらない役回りだけど、コツコツ積み重ねるのも苦しくて楽しい。答えがないから悩んで、考え続けられる。大前提に発信させてもらう人に愛を持つこと。これはマストだと思う。

田中:PRの仕事をするなかで、特に印象に残っていることはありますか?

前田:クミさんというはっぴーの入居者さん。「このまま病院で死にたくない!」と未明に問い合わせをしてくれて、急遽はっぴーにやってきたのがクミさんだった。

田中:私もFacebookでクミさんのことを知りました。直接お会いしたことはないんですけど、自分にとっても大切なおばあちゃんのひとりです。

前田:クミさんに敬意を示して、継続的に丁寧に発信しようと決めていた。クミさんとはお別れの時間が来てしまったけど、はっぴーで葬儀をしたとき一度もクミさんに会ったことのない人が「ご冥福を」とSNSでコメントをくれて。それが嬉しかった。

一度も入居者さんに会ったことのない赤の他人が、葬儀に参列できるくらい入居者さんのことを身近に感じてもらえたらいいな。だから、入居者さんの背景を丁寧に発信していきたい。これからも広く報じるんじゃなくて、深く届けたいなと思う。

有名にするためとか、バズらせるためとか、そんなしょうもないことではなくて。ご家族さんや関係者、これからの未来に対して何をどうやって残すのか、繋いでいくのか。そんなリレーションをつくっていきたい。そんな入居者さんと、日々接しているはっぴーのスタッフのみんなには尊敬の気持ちしかない。

田中:なんと......。PRのイメージが広がりました。

友だちだから

田中:あっちゃんは仕事だけではなくて、友だちとの「関係性づくり」も大切にしているように感じます。例えば、はっぴーのスタッフさんで、友だちでもあるアランさんのイベントのお手伝いをしていましたよね?

前田:うん。アランはアフリカのトーゴ出身のダンサーで、はっぴーで働いているスタッフ。そういえばアランと一緒に住んでいた時期もあったな。たぶん年齢は一個違い。

アランに「長田でアフリカンフェスをするから手伝ってほしい」と言われて、イベントを開催することになって。アランが困ってそうだったし、何より友だちやし手伝うことにした。

それで、イベントまでのスケジュール管理をしたり、SNS発信をしたり、街中にアランのポスターを貼ったり......。イベントが終わるまで、いろんな調整をしていたかな。

昨年11月に2日連続で開催された「HAPPY AFRICAN FESTIVAL」。街中がアランさんのポスターでいっぱいになった。

田中:長田に遊びに行ったとき、街中に貼られたポスターを見てびっくりしました!SNSでの発信を見て、アランさんに会ったことがないのに、私もアランさんの友だちだったっけ?みたいな感覚になりました(笑)。

前田:「これをしたい!」と言う人は周りにたくさんいるけど、そのことを整理したりPRしたりする人も大事なんだなと感じたイベントだったなあ。

20代の頃は0から1を創るクリエイターに憧れてた。カッコ良いし目立つし注目も浴びるし。でも、計画を立てて1から10をつくる人とか、PRをして仲間を集めて10から100をつくる人が必要なことを今回のイベントで実感したかも。

去年の7月から準備を始めて、11月になんとかイベントを開催できた。アフリカのダンスや音楽、料理、雑貨を楽しめるイベントで、180人以上の人たちが遊びに来てくれて。これからも友だちに活かされながら、素直に生きていけたらいいな。

田中:わあ〜、たくさんの人たちが遊びに来てくれたイベントだったんですね!

「場づくり」という夢の続きを

田中:1から10、10から100をつくることは、今ここにあるでもあっちゃんがしていることなのかな、と思いました。これまでここにあるでどんなプロジェクトに関わってきましたか?

前田:高齢者の社会参加や介護・福祉をベースにした「いきてゆくウィーク(いきてゆくフェス)」の運営に去年関わらせてもらって。豊中市さんと豊中市介護保険事業者連絡会さんと、豊中市で約20年開催されてきた「いきいき長寿フェア」のリニューアルに取り組ませていただいて。

誰もが参加できるオープンミーティングを開催して、企画から市民のみなさんと力を合わせてつくりあげたイベントだった。福祉事業に関わっている方々をお招きしたトークライブ、おばあちゃんに相談ができる「おばあbar」など......。いろんな新しい企画が生まれて。

自分が担当したのは、主にSNS運用やHP制作。豊中市のおじいちゃん、おばあちゃんの写真を展示した「いきてゆく写真館」では、当日の撮影に同行させてもらったりもしたなあ。

前田:他に、今年始まった採用のプロジェクトにも関わっていて。ここにあるとして「採用」という言葉がしっくりこないなと思って、他に何か良い言葉がないかSNSでアイデアを募集させてもらいました。「このゆびとまれ」「仲間あつめ」など、いろんなアイデアを聞けて嬉しかった。

採る側・採られる側という「採用」という言葉に違和感があって。どこか線引きがあるような気がするし、上下があるような気がしたというか......。

イベントでもお客さんとスタッフの垣根をゆるやかにデザインしているここにある。フラットで、多様で、あいまいで、対話的で、共創的で、自律的な組織を目指すここにあるとして、「採用」という言葉はなんだか違うよなあって。

田中:みなさんと一緒に採用プロジェクトをつくっている感覚があって、すごく嬉しかったですよね。ちなみに、これからここにあるでやってみたいことはありますか?

前田:人と人との自然なつながりがもっと増えたら良いなと思う。「いつの間にか友だちが一緒に働いていた」みたいなかんじが良いなって思う。

田中:ワクワクしますね。

前田:今も「場づくり」という言葉を使うのは、おこがましいと思ってる。でも、その代わり「面白いな」と思う場を誰かにつなげて、紹介する。そうやってパスするのは得意な方かもしれない。場をつくっている人へのジェラシーは今も強いけど、いざ場をつくるように言われても、自分にはできないことだなと思う。

でも、最近は「それでも良いやん」と思えるようになってきたかな。周りを主役にして光らせる。「面白いで」と編集して抽出する。それで、その人やコトが注目されて、また誰かが喜んで、そこが「場」になってくれたら嬉しい。

今、PRの仕事でしようとしていることは、きっと「場づくり」にも共通していると思う。PRの仕事の先に、自分なりの「場」という夢の続きが生まれたらいいな。

田中:同じPRチームの一員として、一緒にそんな場をつくっていきたいです!今日はありがとうございました。

彰さんをはじめ、PRチームが担当するここにあるのSNSはこちらです(TwitterFacebookInstagram)。ぜひチェックしていただけたら嬉しいです。

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