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【ここにあるメンバー紹介】「お互いの存在を喜び合える組織をつくりたい」原田優香

ここにあるをつくっているメンバーを知ってほしい。そんな気持ちから始まったメンバーインタビュー。第三弾は社内研修を担当し、コミュニティ支援の分野からここにあるに関わる原田優香さん。これまでの経緯や活動内容、目指している組織像についてお話を聞きました。聞き手は、PRチームの田中美奈です。

原田優香(はらだ・ゆか)
1994年生まれ。京都府宇治市出身。
社会福祉士・精神保健福祉士。
個人事業主として様々な場づくり・イベント企画運営、組織マネジメント、コミュニティ支援に携わっている。「自分にしかない強みと、魅力を発見する」をコンセプトにした対話型プログラム「ジブン研究」を実施中。何かしらの想いが溢れている人やものが好き。

組織の「当たり前」に潰されてしまう人たちがいる

田中:今日はよろしくお願いします!ここにあるの社内研修を担当しているゆかちゃんですが、どんなことがきっかけでコミュニティ支援に興味を持つようになったんですか?

原田:大学卒業後の職場でうまくいかなかった経験がコミュニティや組織支援に興味を持つきっかけになりました。当時は自分の未熟さもあったのですが職場で上手く人に頼ることができなくて、出勤するのがつらくなった時期もあったんです。

幸い、私の周りには理解してくれる人たちがいて、評価をせずじっくり話を聞いてくれたからこそ立ち直ることができました。ただ、組織で「当たり前」とされているものに潰されてしまう人たちが世の中にはいるんだろうなと強い課題意識を持つようになって。それで、コミュニティや組織支援に興味を持つようになりました。

それと、よく笑って仕事をしている周りの人の存在も大きいです。私の周りには「何でこんなにMTGで笑ってるの?」と思うくらいすごく面白そうに仕事をしている人が多くて(笑)。

仕事って楽しいことばかりじゃないはずなのに、工夫しながら面白そうに色んな人を巻き込みながらやっている。そんな姿に感動して、「この人たちが仕事を面白がれている理由は何だろう」「どうしたらこんなに活き活きした組織ができるんだろう」と考えるようになりました。

田中:そんな経緯があったんですね。

ここにあるの社内研修を担当

田中:ここにあるでは月に1度、研修のためにメンバーがオンラインで集まっていますよね。これまでの具体的な内容や研修に込めた想いについて聞かせてください!

原田:「リーダーズインテグレーション」や「お互いの価値観を知る」など、いろんなテーマで研修を進めてきました。リーダーズインテグレーションは、チームの結束力と信頼関係を高めるために使われるワークショップで、チームビルディングでよく利用されている手法です。

研修当日は、ここにある代表の遼くんに「これから仕事・事業でやっていきたいこと」「メンバーに求めていること」を発表してもらって、その後メンバー同士で「リーダーについて知っていること」「リーダーについて知らないこと」「リーダーに知っておいてほしいこと」「メンバーがリーダーのためにできること」を話し合い、最後に遼くんがメンバーの声に回答するという流れでした。

田中:リーダーズインテグレーションをテーマとして取り上げたのはどうしてですか?

原田:立場や肩書き関係なくメンバーが遼くんと対等に話す時間が必要だと思って、このテーマを選びました。メンバーは、肩書きがある人に対してどうしてもフィルターをかけて見てしまうからこそ、どうにかしてその先入観を取っ払った方が良いなと思ったんですよね。

田中:普段から遼さんもメンバーとは対等でいたいと話してくれていますもんね。お互いの価値観を知る研修のことも、詳しく聞かせてください!

原田:一緒にプロジェクトや仕事を進めていくうえで、それぞれのメンバーが大切にしていることを知ることは大事だと思っていて。大事にしている考え方や価値観をシェアすることが相互理解につながって、結果的にメンバーが尊重し合って仕事を進められるようになるのかな、と。

例えば、「了解」「はい」みたいに、仕事のメッセージが簡素な人っていると思うんです。一方で、絵文字をつけてメッセージを送る人もいますよね。大前提、お互いの違いを知るコミュニケーションができていないと、メッセージのやり取りの中で「何か怒ってる?」「私悪いことしたかな?」みたいな望んでいないすれ違いが起きてしまったりもします。

でも、事前にどうしてこの人は簡素なメッセージを送っているのか、その背景を知れていたら、お互いに安心して仕事を進められると思うんです。「それぐらい察してほしい」とか「言わなくてもわかるでしょ」という一方的な考えで起きてしまっているコミュニケーションの弊害をたくさん見てきたので。

そんな想いで、お互いの価値観や背景を知る研修をしました。当日はメンバーがブレイクアウトルームで2人組になって「人にされて嬉しいこと」「人にされて嫌なこと」「大切にしている価値観」を話すワークをしました。

コミュニケーション研修を行った月も。SlackやMessengerでメンバー間のやり取りをすることが多いここにある。研修では起こりがちな事例を取り上げ、より良いデジタルコミュニケーションについて考えました。

仕事の前に、その人がいることを喜びたい

田中:ゆかちゃんはどんな組織をつくっていきたいと思っていますか?

原田:お互いの存在を喜び合える組織をつくっていきたいです。私はまず仕事を一緒にやる前に、目の前の人と一緒に仕事ができていることをちゃんと喜べているか、を自分に問うています。喜べていると相手に対してリスペクトが生まれます。存在が当たり前だと思うと、不満が出てきます。

一緒に働く人たちとは、そうやって互いの存在を喜び合いながら仕事をしていきたい。そのほうが私は楽しいし、こころが豊かに感じます。

「出来る限り自分から思いやりを渡していくことを心がけて仕事をしています。私にとっての思いやりの定義は、相手への想像力を持つこと。どんな時も相手の立場になって考えることを大切にしています。例えば、相手が忙しそうにしていたり、余裕がなさそうな時。『私にできることはある?』と声をかけられるだけで、嬉しいし頑張れると思うんです。今の自分ができる最大限を率先してやっていくことを大切にしています。」

田中:お互いの存在を喜び合える組織をつくりたいと思うようになったのは、どんなきっかけがあったんですか?

原田:半年間仕事から離れていた時期があって、そのときの経験が大きかったです。日本では仕事をしていないというと「今後は何していくの?」といろんな場面で言われることもあって、当時は「みんなが一生懸命いろんなことをしているのに、そんな中何もしていない自分って何だろう」と引け目を感じていました。

原田:でも、「私は半年間は何もしないぞ」と決めて、オランダやフィンランドに旅をしに行きました。そのときに大きな出会いがあって。旅中に出会ったフィンランド人に「今は何もしていないくて、いろんなところを回って旅している」と話したら、「すごく良いね!」と私の状況を肯定してくれたんです。

日本では窮屈さを感じていたものの、一歩外に出ればこんなにも自分を肯定してくれる人がいるんだと気づいて、これまで私は何にこだわっていたんだろうと思いました。そこから何者でもないことを誇りに思えたというか……。人の存在自体を認めることを大事にしているのは、どこの組織にも属していなかったこの頃の経験が影響しているなと思います。

田中:そんな出会いがあったんですね。

半年の離職期間を経て、イベントスペースを運営しているベンチャー企業に就職し、その後個人事業主に。「東北食べる写真展」はイベントスペースで企画した数あるイベントのひとつ。生産者さんの顔写真を見ながら、東京で美味しい東北の食材を楽しむ企画。大切にしているのは、イベント当日だけでなくイベント後も線でつながっていける場づくり。企画メンバーをはじめ、参加者のみなさんとは今もほそく長く関係性が続いています。

お互いを活かし合いながら、チャレンジできる組織へ

田中:お互いの存在を喜び合う前提のほかに、ゆかちゃんが目指している組織のイメージを聞きたいです。

原田:2つあります。まず1つ目は、お互いがお互いを活かし合えていること。メンバーがお互いの違いを認め合えているイメージです。苦手なことを克服するより、苦手なことを補い合っていく組織がいいなあって。人は未完成で良いと思っていて、完全になる必要はないのかな、と。私も自分の未完成さを面白がっていたい。

例えば、私は物事を前に進めて形にしていくのが得意なので滞っているプロジェクトがあれば前に進めることができるんですけど、リスクを考えて慎重に動くことは苦手なんです。そういう意味で、周りのメンバーにはすごく助けられています。私ができない苦手なことを、別のメンバーが得意なことだから、と言って喜んで助けてくれる。

だからこそ、それぞれのメンバーが何を得意としていて、何をしているときに喜びを感じるか、何をするとしんどくなるか、を理解することを大事にしています。

田中:お互いを活かし合いながら生まれていくものを想像するとワクワクしますね!

ここにあるメンバーと。仕事以外でも実際に会って定期的に交流。「ここにあるに関わり続けているのは、もちろん事業にもビジョンにも共感しているから。でも、それ以上にメンバーのことが好きで信頼していることが関わり続ける一番の理由です。メンバーとはお互いのプライベートについて話すことも多いです。別に共有しなくても良いことですが、私にとってはその時間が豊かなんです。メンバーとは一緒に仕事をしていなくても関係性が続いていくと思っています。」

原田:2つ目は、チャレンジできること。やってみようと思ったことに躊躇なく挑戦できる環境があるかどうかは、組織を考えるうえで重要なポイントだと思っています。何かやってみたいなと思ったとき、行動に移せるかどうかは組織の雰囲気が大きいですよね。

新しいアイデアが仲間から生まれたとき「どうやってマネタイズするの?」とか「それって何の意味があるの?」と最初から否定的な質問をしてしまうことはすごくもったいないなって。まずはその提案する姿勢に対して「良いね!」と言うことがチャレンジしやすい雰囲気につながっていくと思います。そうやって肯定した後にでも、仲間に対して必要だと思う質問はできるはず。

田中:本当に!「良いね!」と言われると背中を押してもらえた気になりますよね。

コミュニティや組織支援以外にも、個人事業主として様々な場づくりやイベント企画運営に携わっている。「自分にしかない強みと、魅力を発見する」をコンセプトにした対話型プログラム「ジブン研究」を立ち上げ、自分とうまく付き合う方法を探究するプログラムを提供中。「生きづらさはその人の問題ではなくて、そう感じさせてしまっている社会にも問題があると思っていて。そんな人たちが生きづらさを強みに変えて、生き生きと輝ける場をつくっていくことに挑戦しています。」

一人ひとりと長く思いやれる関係性を築いていきたい

田中:最後に、これから挑戦したいことを教えてください!

原田:ここにあるとしてでいうと、8月末に1泊2日の合宿をする予定です。今のプロジェクトをより良くしていくために必要なアクションを考えて、新たなプロジェクトや新規事業をつくれないかを考える合宿にしたいです。

それぞれのメンバーがやってみたいプロジェクトをここにあるで働いているメンバーの協力を得ながらできると面白そうだな、と。今後そんなことができたらいいなって。自分のことでいうと、私は30歳までにとある「場」をつくりたいと思っています。そこが将来ここにあるの研修会場になったらいいなと密かに願っています(笑)

田中:これからここにあるのメンバーとどんなことに挑戦していけるか考えるとワクワクしますね!

原田:プロジェクトや仕事を一緒に進めていく人とは、ただ仕事をする関係性だけではなく、お互いの人生で起きた出来事を喜びあえるような関係性を築いていきたいです。

私がこだわって、相手のことを知ろうとコミュニケーションを取ったり、仕事以外で会ったり遊んだりするのは、これから先も一緒にいたいという気持ちがあるからです。仕事を超えた関係性が生まれることは私にとってこの上ない幸せですね。

だからこそ私は待っているのではなく、自分から動いて、人との関係性を育てていきたい。大切だと思う、一人ひとりの人とじんわり続いていく関係性をつくりながら、これからもコミュニティや組織支援を続けていきたいです。

優香さんが運営する「ジブン研究」のページはこちらからご覧ください。

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