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富の循環 第四回 錬金術と打ち出の小槌

錬金術と打ち出の小槌

 もしあなたの目の前に大黒様が突然あらわれて「打ち出の小槌」を好きに使っていいと言われたらどうしますか?。それを使ってなにをしますか?。家を買う、あるいは車を買う、旅行に行く、有り余る時間で好きなコトをする、あれもしたい、これも欲しい・・・。

 では、「打ち出の小槌」は実際にはありえないとしても、宝くじで1億円が当たったら、何をしますか?。私たちは、普段そんな大金を手にすることなど考えてもいないはずです。たいがい月給としてもらった給与のほとんどを消費して、再び稼いで消費するという生活サイクルを繰り返しています。

 私たちは、このような生活スタイルが当たり前だと思っていますし、普段から消費を促すようなコマーシャルや広告などマーケット戦略に乗せられているため、実際に大金を手にしても、「お金」をどう扱っていいのかわからないのが現状でしょう。

 お金持ちになりたいのか、あるいは経済的自由を手に入れ、あくせく働かず本当に自分の好きなことに時間を使えるような生活をしたいのか、それは個人の自由ですが、私としては、やはり多くの方にご自身のヴィジョンを描いていただき、社会貢献の役割を担っていただきたいと願っています。

 そこで、一つ提言があります。それは、世界の皆が平和に暮らせる、持続可能な社会を創るという夢です。ものすごく漠然とした夢なのですが、これから実現へ向けて具体的に活動していくことにしましょう。そして「夢は叶えるためにある」ということもここに宣言しておきましょう。

 なぜ、私がこのようなことを申し上げているかと言うと、「お金」があったら何をしたいとか「お金」があれば、これを買えるのに、あれができるのに、という「お金」主体の考え方から抜け出し、自分が一番したいことを強く願うことで「打ち出の小槌」を使う初めの権利が与えられると確信しているからです。

 小槌が与えられる原則として、「お金」を自分のために使う人より、人のために役立てようという未来を創る意志を示せるかということが決め手だと思います。仮にもし自分のために使う場合には、収益が1億円あるなら、その90%を公のための資金とし、1割を自らに使うというくらいの感覚になるでしょう。

 つまり基本的に投資とは、公に対して「お金」を使うという開かれた考えかたが原則です。確かに個人資産として投資額は評価されますが、それは他人や企業体への融資として使われる資金でもあります。ですから実際の額面も私たちが普段扱うことのない金額を想定しなければなりません。

 現に投資家の資質として、最低でも1億円以上の現金の保有か年間2000万以上の収入がなければ真の投資家として認めれられないような影の取り決めがあります。庶民の感覚からはかけ離れたお話しだと思われるでしょうが、今は「お金」のお話しだけをしていますので、少々気後れしてしまうのも仕方のないことです。

 しかし投資家といえども、最初から富豪だった方だけではありません。手持ちの数100万円から資金を増やしていった方々もいます。私は「お金」の増やし方をお教えするスキルもありませんし、その手段も知りませんが、「富」を引き寄せるための基本的な法則をお教えすることはできます。

 お金の本質を理解して頂くとよいのですが、前回までもお話しした通り、基本的に「お金」は「情報」であり、「価値を映す鏡」という性質を持っています。そして本当の「価値」とは人間の(こころ)であり、「お金」はその情報や価値を映しているものに過ぎません。

 このことを知っていれば、少なくとも中心軸がぶれず、必ず「富」も「お金」も集まってきます。

 最も価値のあるものは、(こころ)であることはご理解いただけていると思いますが、では、それを映す鏡が曇っていたとしたら、あるいは歪んでいるとしたら、情報が誤認される可能性があるでしょう。そこで、鏡を磨くために必要なことをこれから申し上げましょう。

 本日は「内なる錬金術」の意味をもう一度確認し、「お金」を稼ぐというより、本当の価値を生み出し、それを世の中のために使う、この単純な循環の中から、本来の「お金」の姿を見出していくことに致します。

1)打ち出の小槌を振る前に

 まず、最初にやるべきことは、冒頭にもお訊きしたように、「もしも・・・」という可能性で構わないので、お金に不自由しない状態だったら、自分が何をするのか、真剣に現実味を持って考えてみてください。まず理想でもかまいませんが現実的に考えることが大切です。

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