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【ココロハチマキ】旅は人生のお師匠さん#4

4手放せばまた飛べる

ラオス・カンボジア編4
ラオス シーパンドン

手放せば、また飛べる

シーパンドンの早朝。
うっすらと東の空が色づき始めたころ、
カメラを持って外に出た。

少し肌寒い。
日中の暑さを忘れてしまいそうだ。

舗装されていない川沿いの細い一本道を歩く。
川の対岸から明るくなっていく。
どこで太陽を迎えようかと
ポイントを探していると、
切り株の上に鳥がとまっているのが見えた。
鴨だろうか。
川の向こうが明るくなり、
シルエットとして浮かび上がっている。

そっと近づいて行くと、
ちらっとこちらを見るものの動かない。
朝の爽やかさをじっくりと
味わっているのだろうか。

佇んでいるところ申し訳なかったが、
パチと写真を撮らせてもらってた。
しばらくすると、逃げるというより、
そこにいることに飽きたようで、
羽を数回ばたつかせたかと思うと、
川の上をスーッと滑空するように
飛び立って行った。

軽いなぁと思った。
体以外に何も持っていないし、
持つ必要もない。
気の向くまま、餌を探して飛んでいく。

ヒトはいろんなものを背負って暮らしている。
それは決して悪いことじゃない。
だけど、何かも自分で抱え込み、背負ってしまうと
その重さに耐えるだけで
精一杯になってしまったりする。

ホントはもっとチカラが発揮できるはずなのに
もっとフットワークがいいはずなのに。

手放すことは逃げじゃない。
思い切ってその場所から飛び立ってみよう。

ほら、そろそろ、朝日が昇ってくるよ。

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