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あしもとだけを

昨日は病院に薬と検査に行ってきました。
待合の隣に、ときどき出会う女性がいました。

彼女は、ため息をつきながら小さな声で
「人生は絶対に自分が思ったようにはいかない。
なんで思ったようにはいかないの?
こんなに頑張っているのに。
こんなに苦しんでいるのに。

なかなか人生が好転してくれない。
今いる場所から抜け出したくて、
思いっきりジャンプを頑張るからって
ここから私を連れ出して欲しいって言ってるのに!」

小さな声で私は言った。
「誰しもそう思うことはあるかもしれない。
もし、
あなたの今の生き方がとてつもなく苦しいのなら、
自分の足もとだけを見て歩き出せばいいと思う。」

とある心理学者が、
人と比べるから自分が苦しくなると、
一説を残している。


わたしは、
病がとんでもなく重篤で、
異世界にいた時、
文字なんか頭に入らないのに、
常に本を読もうとしていた。

本との出会いはインスピレーションで、
自分を必要なところまで引っ張ってくれる。
なんの条件もないのに寄り添ってくれる。
そんな本の存在が好きで
読めなくてもしがみついていた。
本の存在は時に、
自分の生き方や心の向きさえ変えてくれるから。

そんな想いに気付いてから、
わたしは日々のリハビリと思って、
嫌なこと、つらいことから逃れるのをやめた。

脆弱な時、
人はどうしても守りの体制になって、
いい事も悪い事も避けようとしてしまう。
それはつまり、
「運」を逃し、「成長」を逃している。

人の足もとよりも、
自分の足もとだけ見て、
ゴールはどこか分からなくていいから、
ただ人生を歩けばいい。

現状に満足しなくても、
この病の終わりが見えなくても、この苦しみが続いても
ただ、自分だけを信じて
何度も失敗を繰り返しながら。。。
だって、
今の自分はダメな自分なんだから、
失敗は当たり前。
そう思って、
自分を許す作業を繰り返す。

メンタルを立ち上げる時や、どんな作業でも痛みは伴う。

あなたが向かう先は、
あなたの理想とは全く違う場所かもしれない。

でも、

自分を誤魔化すことなく、
その足もとを見て歩いた先は、
きっと、あなたが納得できる場所にたどり着く。

どうせ比べるなら、人と比べるより
昨日の自分と比べるといい。

その方があなたの成長に繋がる。

昨日は笑えなかった。
でも、今日は少し笑えた。

昨日は料理もできなかった。
でも、今日は簡単だったけどできた。

自分の足もとだけを見るとは、

そういうことなんです。

うつむいたままの女性の耳に
私の声は届かないだろう。
だけど心には響いてくれればいいな。。。

いろいろな人生が寄り添う待合室での出来事

最後まで お付き合いいただき ありがとうございました。
あしもとを見ることで嫌なことは見えなくなります
顔を上げた先には明るい太陽が見えるはず。


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