所見を無くしたのは働き方改革か?

久々にnote書こうかなと思って開いたら、こんな書きかけの記事を見つけたので投稿。

1.所見を無くしたのは働き方改革か?

SNSを見てたら、
「通知表の所見は大切なものなのに、働き方改革で年一回に減らされた。そんな大切なものもやりたくないなら教員やめればいい。」
的な投稿を見つけました。

実際、近年、1学期と2学期は個人面談でお伝えして、所見を割愛し、3学期のみ書く学校が増えています。

そこで、所見と評価評定の実際について書こうと思います。

ちなみに、働き方改革の側面はあると思います。

でも、私は、評価を2段階評価(◯と△のみ、◎は無し)にしてくれるなら、むしろ喜んで毎学期、所見を書きたいです。
(これはやる人によるとは思います。)

2.所見の実際

所見は、現在のウチの自治体では、一人当たり200字程度で学習面と生活面の良かったところと指導したところを書きます。
これだけなら何も大変なことは無いのです。

が、実は、
体裁にかなり細かい取り決めがあります。

まず、語尾。
「できました」を使っていいのはこういう時、とか、「ていました」とは書かない、とか、もっともっとあります。

それから、漢字の使い方。
例えば、「興味を持つ」の持つはひらがなで書く、とか。
これもたくさんあります。

児童名は書かない、印象深いとかそういう表現はしない、とか多岐に渡ってます。

いろんな取り決めを確認しながら書いたあとは、まず学年で読み合わせをして、意味が通じるか、子どもの成長につながるか、きまりに反する表記はないか、誤字脱字はないかチェックをします。
これに相当時間がかかります。

そのあと、管理職少なくとも二人のチェックが入ります。
そして、それを直して完成です。

ただ事実を書くだけでは済まないので、かなりの労力になります。

しかも、文章に残るので、指導したことを伝えるのもかなり気を遣って書きます。
やんわり書きすぎて伝わらないのではないかと思うくらいです。
面談なら、面と向かってちゃんと説明できるので、かなり突っ込んだことも含めて指導したいことを明確に伝えられます。

そんなこんなで、所見よりも面談の方が良いことも頑張りたいこともちゃんと伝えられる、と先生方は心から思ってます。

3.評価評定の実際

評価評定は本当に曲者です。
特に、中学と同じ校務支援システムがおりきてきて、本当に厄介になりました。

まず、学期始めに各教科、各単元の評価基準を学年で決めます。
それをシステムに入力します。
かなりの量です。
◎◯△の基準も評価項目によって変えたりします。
それを学期内につけていって、学期末には勝手にソフトが集計してくれるわけですが、単元によって軽重があったりします。
10時間の単元と2時間の単元では重さが違います。
そのままそのソフトを使うとそんなことは加味されないので、そこも操作が必要になります。

システムが勝手に成績を出してくれますが、そのシステムが正しく算出するために膨大な仕事が必要で、
さらに、結果、ほとんど◯(B評価)になります。
◎も△もほとんどつきません。
保護者は◎が存在すると思ってるので気にしますが、かなりの広範囲が◯になって、頑張っても報われた感がないような気もします。

4.私の希望

私は、本音で言うと、小学校の評価評定はいらないと思っています。
もしつけるとしても2段階で良いと思っています。
それだけで、ものすごーく働き方改革になります。
所見はあっても良いです。
評価よりは役に立ちます。
面談は必須だと思っています。

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