今年の体制が気に入っています

大好きだった支援級

私の支援級の理想型は、初めて支援級を担任した時。
でも、後々、それはとても珍しい形であったことに気づきます。

この人に学びたい!と思う方がいました。
学校は大体いられる年数が決まっているのですが、その人がその学校にいられる最後の年だったので希望しました。
本当にいろんな意味で最高で、私にとってとても大切な一年でした。

その学校は支援級にしては珍しく、個別学習を主にしていませんでした。
国語算数も、領域を月ごとに分担して、16人を一斉で行います。
20分ずつ主の授業者が交代し、2つの領域をやります。
子どもたちは飽きることはありません。
一斉ですが個別対応します。
プリント等の課題も個々に合うように変えます。

個別が主ではないので子どもたちも関係性が作れていて、子どもたちは仲が良く、対等です。

介助員さんは「指導者ではなく、普通の世の中の大人として、子どもたちと接してほしい。」と主任が言うので、個性を活かしつつ、子どもたちと関わってくださいます。
遊ぶのが得意な介助員さんはたくさん遊んでくれて、ピアノが得意な介助員さんはたくさんピアノを弾いてくれます。
先生と介助員さんも上下関係やダメ出しはなく、仲良しです。
辛くて通常級にいられない子が遊びに来ます。
保護者と担任の了解のもと、普通に預かります。
一緒に自立活動をします。
交流学習は全く無理をしません。

「複数で担任をやるってことは、のりしろが必要だから、みんな1よりちょっと多くやらないといけない。自分だけが大変と思わないように。」
「指導する前に、まずは観察してごらん。」
「失敗してもいいからやってごらん。」
と、主任は言います。
失敗したらさりげなく助けてくれます。
私が支援級だけでの遠足や学級通信をやりたいって言ったらどんどんやらせてくれました。

その後、それは全て全然当たり前のやり方ではなかったことを知りましたが、私は今もそれがすごく素敵だったなと思っています。

去年度までの体制

一昨年(私がいなかったとき)の体制は、交流級での交流学習以外はほぼ個別学習でした。
去年は、私をはじめ、大幅にメンバーが変わったので、相談して、支援級での一斉授業を充実させました。生活科、図工、体育、音楽、道徳、理科、社会を一斉でやりました。

日々の学習は、大きく、交流学習、支援級での一斉学習、個別学習の3つに分かれていました。
なにせ子どもたちが他の子との学習に慣れていないので、関係性ができるまでトラブルもありましたが、交流級で大人しく過ごしている子も、支援級の一斉授業ではのびのび活動し、とても良かったです。

一方、個別学習は、6人くらいのクラスごとにそれぞれの教室で行いました。
私は必ず6人一斉の学習を入れてから、個別に入りましたが、多分ほとんどのクラスは個別学習メインだったと思います。
パーテーションで一人一人仕切ったり、全員別方向向いたりしてるクラスもありました。

今年度の体制

今年度の体制を組むにあたって、教室が一つだけ棟が離れてるという事情がありました。
私はそれを利用して、離れてる教室をプレイルームにして、ウチのクラスだけ、もう一クラスと合同にすることにしました。
12人を2人で見る体制です。
流石に30人を一つの教室で見るのは、難しいです。
刺激に弱い子たちが多いからです。
でも、12人ならいけると思いました。

昨年度充実した支援級での一斉学習は続けつつ、個別指導の中にも少人数の一斉学習を入れました。
個別指導の最初の10分程度、私が一斉で学習を進めます。
その間、もう一人の先生が対応が必要な子に対応します。

メリットはいくつもありますが、まず、必ず時間通りに学習を始めることができます。
そして何より良いなと思っているのは、個別だけだと厳しいタイプの子も、この少人数の一斉だと、積極的に絡んでくるということです。
失敗が苦手なタイプの子は、新しいことをやる時にいきなり個別だと嫌がる時がありますが、この、少人数の一斉でやると、やりたがったりします。
追い詰められない、注意を向けられすぎない環境の中で、他の子がやるのをみてやりたくなるようです。

友だちと勉強するのって、楽しいんだなと思わされます。

そして、学習が終わった後のご褒美タイムにも対応しやすくなります。
1人が終わった子に付き合い、1人が学習してる子の支援をします。
1人で見てた時にはできなかったことができます。

交流等でどちらかのクラスが少なかったら、余力がある方が手伝います。
交流に行ってる子の様子を見に行く時も、2人体制なら、「ちょっと見てきます!」と教室を離れられます。

相手の先生が協力的で、コアなこだわりがない場合はとっても良いやり方なんじゃないかと思ってます。

今年度は、とても協力的な先生と一緒にできてるのもあって、1人ではできないことができて、子どもたちも快適だろうなと、この体制が気に入ってます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?