「気をつけ」のジレンマ

多分、かなり教員らしくないことを書きます。

「気をつけ」をどこまで追求するか

私は「気をつけ」をどこまで追求するか、未だに迷います。
授業の最初と最後の挨拶の「気をつけ」です。
日直が「気をつけ!」と号令をかけて、みんなが気をつけをしますが、なかなかピシッとはいきません。
若干姿勢が崩れたり、片付けをしていたり、作業を続けてたりします。

それを、全員ピシッとするまで待ったり、注意したりするのが、正直苦手です。
注意される子は大体決まってます。
それを、ちゃんとできる子が忍耐で待ちます。
どちらも大変だなーと思っちゃって、追求しきれません。

若い頃は「見切り発車だ。」と言われたこともあります。
が、とにかく苦手なのです。

このさじ加減は本当に先生によって違います。
ちゃんとピシッとさせられる先生もいます。
多分最初にガッツリやれば、「そうするもんだ」になるんだと思います。

「気をつけ」の意義

そんな私ですが、別に「アンチ気をつけ」ではないです。
時々ピシッと背筋を伸ばすこと自体は、良いと思ってます。
なので、子どもたちには、姿勢を良くするメリットや、気をつけで時々背筋を伸ばす良さを話します。

日本人としての礼儀やマナーを身につける意味もあるとは思ってます。

緩くするデメリット

そんなこんなで緩くなりがちな私ですが、緩め過ぎると、子ども集団はどんどんルーズになりがちです。
話したり、後ろ向いたりしてても号令がかけられるようになってしまいます。
さすがの私でも、それはないな、と思います。
気をつけすると良いことあるよ、とか、気をつけカッコいいね!に乗れる子ばかりではありません。
気をつけしなくても平気じゃん、にはしたくないな、という思いはあります。

ジレンマ

そんなこんなで、あまりキツキツにして苦手な子を追い詰めたり、頑張ってる子を待たせたりしたくはないけど、できる範囲で気をつけをしてほしい私は、どこまで許してどこからきちんとするかジレンマに陥るのです。

苦肉の策

こんなこと書いてるのは、ウチのクラスの気をつけが大分緩くなってきた感があるからなんですが、
今日は、日直に、お喋りしたり遊んでたりする人がいたら号令をかけないように言い、ストップウォッチでロスタイムを測ってみました。
「1人2人なら見逃すけど、何人も気をつけできてなかったり、お喋りしてたり、後ろ向いたりしてたら測るね。」
と、みんなに言いました。
今日は合計4分だったので、
「休み時間から4分もらうね。……といったら、みんなどうかな?イヤだよね。先生も、授業の時間が減るのはイヤなの。時間は大切に使わないとどんどんなくなっちゃうからね。」
と話しました。

もちろん、休み時間愛好家としては(笑)休み時間を減らしたりはしませんが、
気づける子から周りの子に
「号令かかってるよ。」
と教えてくれるようになりました。

1人2人ならOKというのは、苦手な子に追求するのではなく、自分がちゃんとやればいい、と思ってほしかったからです。
できてない人じゃなくて、自分に意識を向けて欲しかったからです。
◯◯さん、気をつけしてください!と注意が飛び交うのが嫌だったからです。

このやり方が良いから紹介したい、とかでは全く無く、むしろもっといいアイデアを教えてほしいくらいですが、
恥ずかしながら、こういうところにジレンマを感じていちいち迷ってる先生がいる、と知ってもらうのもいいかなーと思って書きました。

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