書くのは、楽しい。 あなたも何か書いてみませんか? 2024年1月より、彩ふ読書会は文芸部活動を行います。東京会場の読書会に過去一回以上参加経験のある方でしたらどなたでも部員になれます。入部・退部は自由です。 入部お待ちしております!
短髪の癖毛、太い眉、無精髭、深いほうれい線、黄ばんだ歯、シミだらけの頬。 何故、私は、これほど酷く、醜くくなったのか。 どこで、何を間違えたのか。 最早、失うものは何も無い。 それでも、最後に足掻きたいとは思う。 こうやって洗面所の鏡を覗いていると、醜き姿と精神が私を追い立てる。 顔を洗って居間に戻り、テレビを点ける。 ニュース番組が流れて、あまりに私とは異なる生物のことを取り上げている。 その姿はまるで、人々を救済へ導く聖獣にも見えるし、凶々しき魔獣のよう
私は、映画が好きだ。 公開が待ち遠しい映画のチケットを買う。席をどの辺りにしようか迷う。上映時間より少し早く映画館に着いて、売店に並び、カフェラテやポップコーンを買う。上映開始十分前に入場して席に着く。場内の明かりが消えて、近々公開予定の映画の予告が流れる。この映画は面白そうだから観にいこうかなと未来の楽しみが生まれる。 そして、本編が始まる。 それは時に、人間の一生を二時間程の短い時間にまとめたり、人類が到達していない何光年も先の宇宙へ旅をしたりする。人間が考
この脳に焼きついた、ひとつの光景はいったいなんなのだろう。 冷房の効いた車内から職場近くのバス停で降りる。 空は雲ひとつない真夏の炎天下で体温は急上昇する。額に汗が滴ってくる。 僕は、バス停の目の前にあるコンビニでお茶のペットボトルを購入してから、コンビニの前で買ったお茶を一気に半分ほど飲む。 朝、起きてから一口も水分を摂っていなかったため、喉がカラカラに渇いていたのだ。 ペットボトルをリュックにしまって、交通量の少ない道路沿いの歩道から職場まで向かう