小学校の頃のお話。5

3ヶ月後,ようやく花子から逃げることが出来た頃には,私は壊れる寸前でした。

誰かに助けてほしかった。でも,誰も助けてくれなかった。

この頃のクラスの雰囲気は最悪でした。

いじめっ子に逆らえば自分がいじめられる。

何もしなくても,次は自分かも知れない。

いじめっ子は次々にターゲットを変えて既存の関係性を壊していく。

そんな中では勉強に集中なんて出来るはずもなく。
授業中も好き勝手し放題でした。

さすがに他クラスの先生方の目にもとまっていたと思います。

でも,先生方は何もしてくれませんでした。

なぜだろう。今となっては分かりません。先生方もどうしようもなかったのかも知れません。そのような制度が,今よりも整ってなかったのかも知れません。いま,ニュースでいじめが問題視されるたび,私は少しの安堵と,少しの胸の痛みを覚えます。

声を上げてくれる大人がいたのか。よかった。

声を上げてくれる大人がいたのか。うらやましい。

結局,卒業するまでの1年間でいじめられなかったのはたったの2人でした。

花子も,いじめられてました。

「そんなひどいことしないでよ!」
真っ赤な顔で怒っていた花子は,何を思っていたのでしょうか。

クラスの状況も,昼ドラなみに泥沼化していきました。

最初の頃はいじめられた子同士でグループを形成していました。

でも,いじめられた子が増えるたび,グループに入れる入れないと揉め始めました。いじめられた子にいじめられた子だっていますからね。

地獄でした。

いじめられた側の気持ちは分かる。でも,自分たちも同じことをしている。

盛大な矛盾でした。

最終的には,いじめっ子のなかでもいじめあいが始まってました。これはもう滑稽でしたね。頭悪いなって思いました。

どうにかして彼女たちと違う中学校に進学したかった。

でも授業なんてろくに受けてないので受験なんて出来ませんでした。

私に出来たことは,いじめっ子たちと同じクラスに入れないでほしい,と中学校の先生方に頼むことぐらいでした。

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