賑わう街
時代の流れに身を投げて
月日だけがやたらと早く過ぎ去っていった。
ボヤける目線の先には
なにが写っているのだろうか。
先を行く者
流れに乗れる者
取り残される者
同じレールではなくとも
同じ時代を生きている
競い合わず、己のペースで流れていたとしても
何かに迫られるこの圧迫感は世の常なのだろうか。
焦点の合わないこの目は
見えるものも見ようとしない
頭の中だけが動き回り、疲れ果てる。
*
活気付く街、賑わう人々、光と人のパレード
に
繕う笑顔、消えた表情、取り残される私
働き回るこの脳みそを止めてくれないか?
目の前の男にそう願っても叶うことはないのだけど
*
賑わう街を見渡して
一口、お酒を口に含む。
今晩は思うがまま、思考を止めて...