春のあたたかさ
澄み渡った青空。
手をどんなに伸ばしても届かない、綺麗な青空。
ソファに座りながら、外の風景を楽しんでいた。
手には読みかけの本。
テーブルにはまだカップから湯気が出ているコーヒー。
昨日、出張から帰って来たいっくんがお土産としてくれたクッキーも添えられている。
穏やかな土曜日。
隣に座るいっくんはまた難しそうな顔でパソコンを見ている。
ハー
大きく息を吐いて
思いっきり吸い込む。
隣のいっくんの匂いと外の春の匂いを感じる。
また目線を本に落とす。
コトンといっくんに寄りかかってみる。
言葉はいらないから触れていたい。
春の暖かさと、いっくんの温もりを感じて。
小説の続きを楽しもう。