見出し画像

さざれ石

あてもなく
転がり続け
どうやら
いろんなものを
抱え込んでしまったようだ。

重くなり果てた
この身体は
転がることすら
おっくうで

もう、立つ勇気もない。

晴れの日も
雨の日も
暑い日も
凍えるような寒い日も

もう、ここで一生暮らしていこうか

次第にこのカラダには
緑色のドロっとしたものが付き
誰かの癒しになるのだろう

もう、その頃には意識もないだろうが

さざれ石の集まり
大きな巌とうたわれる
苔の生える頃にはもう
息絶えて
歌声すら聞こえない

それくらい、それくらい
時間がかかることなのだろう


#書き物
#詩
#さざれ石
#人間味