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サイコパスH 前編〜サレ夫の話16〜

不倫をする奴ってのはやはりクズなのだろう。

人様の家庭を故意に破壊するわけだからね。
サイコパスじゃないとできないね。

Hも例に漏れずクズ野郎だった。

妻から入手した携帯番号を登録する際、名前をクズ野郎にしたのは正解だった。

私「残念でしたね、うちの妻とチョメチョメするつもりだったんでしょ今日?何でこんなことになってると思います?」
H「僕が社会的にいけないことをしたからです。」
私「社会的にいけないこと?具体的に言ってもらえます?」
H「いや、その、不倫です。」

こうやって"具体的に"何をしたかの供述は大事。
自白の証拠は具体性があるかどうかが分かれ目なのだ。

私「性行為があったわけですね?」
H「はい、ありました。」
私「いつから、どのくらいの頻度ですか?妻から聞いていることとの整合性を確かめたいのです。」

これから慰謝料をもらうことになるので、金額の妥当性を頻度や期間で判断する。

H「期間は3ヶ月くらいです。頻度は日曜日に月3度くらい会っていました。」
私「なるほど、分かりました。一応確認なんですが、妻が既婚者ということは知っていましたよね?」
H「はい、知っていました。」
私「分かりました。ホント最低で幼稚ですね、いい大人が善悪の判断もできないんですね。」

このくらいは言わせてくれ。

H「でも、僕のことを好きだって言ってたんです。僕も真剣でした。」
私「はあ…それを私に言ってどうしろと?」
H「離婚はしないんですか?」
私「それはこれから決めます。妻ともこれからのことはまだ充分に話し合えていないので。」
H「別れたら結婚するつもりです。」

ね、やっぱりサイコパスのクズ野郎だね。
なぜこの状況で目を輝かせられるのか謎しかない。

私「もし離婚したら後のことは知りませんのでご自由にしてください。」

「そんなことよりてめえ、人の家庭をぶち壊しておいて謝罪もできないのか?あ?こっちが丁寧に話してたら余裕かましやがってよ。お前のこともめちゃくちゃにしてやるからな、覚悟しろよ。絶対許さないからな?」
って言いたいけど我慢しましたよっと。

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