天然パーマH~サレ夫の話⑮~
妻との話し合いの翌日、Hとの待ち合わせ場所へと向かった。
家族で3人で(笑)
おでかけ気分かよ。
当然だが妻と子供は別場所で待機。
待ち合わせは駅のロータリー。車で来るとのこと。車種は不明だが軽自動車とのこと。
ロータリーに行くと軽自動車が1台停まっていた。
妻に確認したところHの車とのこと。
深呼吸をして気合を入れ、軽自動車に近づく。
窓をノックして話しかけた。
私「こんにちは。今日は妻は来ませんよ。なぜ私がここにいるか分かりますか?」
丁寧な口調だが顔は一切笑っていない。今にして思えばなかなかの凄みだったと思う。
H「はい。」
私「今からお話できますか?」
H「はい、どうしたらいいですか?」
私「どこか場所を変えて話したいのですが近くにファミレスか喫茶店はありますか?」
H「はい、案内します。乗ってください。」
逃げないんだな。いい心がけだ。腹をくくったか。
ん?待てよ?乗ってください?乗ってくださいだとおおおおお!駅前にいくらでもあるやんか~。
私「いえ、車をどこかに停めてもらって駅前の店に入りましょう。」
H「すみません、持ち合わせがあまり無くて駐車場代を払えません。」
うんうん、確かに駅前は高いもんな・・・っておい!
銀行でおろしてこいとかの問答も面倒だしなあ・・・
ええいもう乗ったれ。
しかも助手席かいな。
心臓強いやないか自分~、よく助手席乗せられるなあ。
わし妻の夫やで?今からおまえさんに制裁を加えるんやで~?
目的地のファミレスは車で10分弱の場所にあった。
車内では一切の会話はしなかった。話しかけられたら般若の形相で「あ”あ”ん?」と言ってやろうと思っていたのに残念だ。
入店しドリンクバーを頼んだ。
もじゃもじゃ天然パーマのHがドリンクバーを取りに行っている間、塩と醤油の間に録音機器を忍ばせた。
さあ、楽しい音楽の時間の始まりだ。違うか。
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