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喋れなくなったひよぽんと

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ひよぽんが退院してきてからの気持ちを書いています
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2023年3月の記事一覧

悲しくはなくなった

ひよぽんの体が不自由になってから なんでひよぽんがこんなことに とか あんなこともこんなこともできた人なのに とか 毎回ゴミ捨てに行ってくれてたから、自分で捨てに行くとああ、ってなったり 初めはずっとそうだった でも今はそうじゃない 今のひよぽんがひよぽんなの 私は乗り越えたの きっと乗り越えられたの

「頑張る」のその先に

「自分でできることは、できるだけ自分でやって」 喋りたいことの半分も喋れず、右半身の麻痺が残ったひよぽんにそう言ったのは、冷たいからじゃない これからまだまだ、その体で生きていかないといけない 出来ないことが増えないようにしてほしいから 嫌だ、とひよぽん たどたどしく話します ボクはもう、車の運転が出来ない バイクも乗れない たばこも吸えない お酒は飲めるけどそれだってちょっと飲んだら「もういい」ってなる お金もない 口座にあって、ネットショッピングしようにもやり方も判らな

少しずつ傷つける

ひよぽんは思っていることを伝えることが出来ません 晩ごはんのおかず、少なめで、みたいなことすら 聞いて「うん、判った」って言うけど ちゃんと伝わってなかったとき もしくは伝わっててもこっちが「こんな感じでいいかな」としたとき ひよぽんは傷つく ほかでもない、私に伝わらないことに傷つく ごめんなさい 悪気はないの 全部伝わらないと悲しいのよね 気をつけるから、ごめんなさい