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建築家と同じゴールが見えた時

コテージを建てると決めたはいいものの、どうも建築家さんとのイメージに隔たりがあるような気がしてならなかったのは、これまでのブログに書いた通り。

でも、完成予定の12月まで残す所半年という時期に来て、
お互いのイメージのギャップが埋まったのではないかと思う出来事がありました。(実際完成したのは2月)

ある日のミーティングで、私が送った数々のイメージ写真と要望を伝えるメールの文章が、全て印刷されて机上に乗っていたのです。
打ち合わせは、それを見ながら進められました。

こうなると、もうスムースです。
お互いのアイディアとアイディアが相乗効果をなして、
家の細部がどんどん決定していきます。
施主と建築家が同じゴールを共有した時、
初めて本当に面白い家が建つものではないでしょうか。

多分、私の建築家さんはパッパッと相手の意図を汲み取るような小器用な方ではないのです。
自分が堅実に重ねてきた経験の中で、
相手の希望する家を描いてみることから始めるのは当たり前のことです。

ミーティングを重ねる中で、どうも納得していない様子の我々を見て、自分のこれまでの経験を一度横に置いて、
1からイメージを積み上げていく作業をしてくれたのかもしれません。
私もイメージが伝わらないなら、よし!と、ミリ単位で細部の要望を伝えていきました。
そして突然、幕が開けたかのように私は建築家さんと同じ完成図を見ていました。

木目が出るほど薄く塗られた木材で作られたキッチン

細部の作り込みも、かなり慎重にやってくれました。
例えば、建具の色の塗り方については、塗料を薄塗りした木材とベタ塗りした木材を並べて、どちらがいいか決めました。
玄関タイルもわざわざ外に並べて、色や質感の細かな違いをチェックしてから決めました。壁の色は、ニュアンスが違う白塗料で塗られたピースを4、5枚並べて、床材と合わせつつどれにするか選ばせてくれました。
どんなに小さくても、細部が全空間に及ぼす影響はとても大きいはずですから、この心遣いはとても嬉しかったです。

完成した家を見て、こんなに素敵に仕上がるなら、大物家具も全部作ってもらえば良かったと後悔しましたが、後の祭り…。
といっても、本当に嬉しい後の祭りでしたよ!

coboushi

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