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旭岳バックカントリー遭難記録

旭岳遭難記録
2020年12月27日

要救助者 峯岸健一(スキーガイド)
同行者8名
レスキュー
テールガイドS、消防3名、警察?名

北海道旭岳にて山岳遭難に至った経緯

スキーガイドツアー滑走中に事故を起こした本人の記録です。同行者はツアーに参加のお客様です。

2020年12月27日(日)

気温マイナス20度、天候は小雪、風速6、7mくらい、視界不良。

当日2本目の滑走。
テールガイドSは、1本目の滑走で膝の不調を確認し2本目は見送るということで、ロープウェー山麓駅にて待機。

旭岳ロープウェー姿見駅から、Aコース方面へスキー滑走するためスキーを肩に担いで緩い丘の上へ歩いて移動。当日は、Aコースは未整備でコースとしてはオープンしていないため、山岳エリアとなる。

各自滑走の準備をして、ゆっくりとトラバース気味に移動。
12月21日に同斜面を滑っていたので、地形は把握していた。雪庇の段差があることは承知していたので、視界が悪い中で同行者が段差のある方へ行かないように斜面の切れ目を確認して案内しようと思い慎重に動いていた。

段差に気がつかず、峯岸が滑落。

段差は約2.5m。着地した際に左スキーが外れる。右スキーはテールから雪面に刺さった状態から横向き(右のエッジ側から)で雪の上に倒れる。ビンディングは解放せずにブーツが付いたまま。体は柔らかい深雪の上に右側面から落ちた。落ちた際の衝撃と背負っていた荷物の重さが加わり右脚がブーツの中で捻れてバチンと乾いた音が聞こえた。
折れたかもと思い、確かめるために左足で立ち上がりスキーが付いたままの右脚に体重を載せると激痛がしたので骨折と判断。

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