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「やりたいこと」がなぜ「犯罪」になるのか?

「やりたいことをやればいい」
これはもはや使い古された言葉にはなってますが、それでも的を得た言葉でもあります。

でも、「やりたいことをやろう」というと、一定数の割合で、条件反射的に、「でも、犯罪とかってダメだよね」って返答してくる人がいます。

この前も知人と電話してたんですけど(家の近くに空き家が出たんだけど買った方がいいかどうかという、結論から言えば「自分で決めて?」って言いたくなる内容だったのですが)、その会話の流れの中で、「まとまったお金もあるけど、これからどうしようかな?」って話になった訳です。

そう言われれば、私としては「どうしたいと思ってるの?」と聞く訳なんですけど、さらにそこから続けて私は「めちゃくちゃ良い機会。せっかくだから、やりたいことやっていこうよ」と言う訳です。「世の中、もっとやりたいことやるのが当たり前になった方が良い」と。

すると、ほぼ条件反射的に、相手が「でもさ、犯罪とかになるのも良くないじゃん?」と答えてくる訳です。
電話越しなので実際に相手がどんな表情しているのかは分からないのですが、多分、少し困ったような笑みを顔に張り付かせてそう言っているように感じます。

ここで、普通の会話の流れで言えば「そりゃそうだ笑」と答えて終わるんですけど、そうすると「やりたいことやる」っていう話題はここで完全に終わっちゃったりするんですよね。

流れで言えば

  • 相手「これから何やろうかな」

  • 私 「せっかくだからやりたいことやってみたら?」

  • 相手「でも犯罪は良くないよね」

  • 私 「そりゃそうだ」

  • これで話は終わる。

ってことです。

いやいやって思う訳ですよ。

「やりたいことって犯罪だったの?笑」って。
「犯罪を犯したいって思ったけど、私に嗜められてそれを断念したって流れになっていない?笑」って。

笑いながらそう聞き返すと、相手は「そうじゃなくって世の中がやりたいことやる人ばっかりになったら犯罪が増える」と答えます。
まあ、確かに私も「世の中」について言及はしています。だから、そう感じると言うのも不思議ではない…って気にはなれない訳です。

百歩譲って世の中がやりたいことやる人ばっかりになったら犯罪が増えることになるとしても(全くもってそうは思ってないですが)、重要なのはそっちではない訳です。

主題ではないところで検討して結論を出している訳です。

これから、あなたが「やりたいことをやる」ことで世の中に犯罪が増えるのかってことです。さらに言えば、「あなたのやりたいことって犯罪を増やすことなの?笑」って思っちゃう訳です。

でも、間違いなくそんなことはない訳です。

だから、「やりたいことをやる」ことを考えることを止める必要なんてまるでない訳です。

この話も、世の中のことは一旦切り離して、自分自身がどうするかってことで考えれば言い訳なんです。

でも、どうして、「やりたいこと」が「犯罪」と結びついちゃったのでしょうか。「犯罪」と結びつけて、考えることすらやめてしまおうとしたのでしょうか。
ちなみに、電話越しの相手は別に悪い奴ではありません。むしろ犯罪とは正反対の生真面目な奴です。

これ、なぜかって言えば、我々って、「やりたいことをやる」のは「悪いこと」って思い込まされているところがあるからなんですよね。なので、条件反射的に「やっちゃいけないこと」に紐づいちゃうんです。

そして、それが彼の場合は「犯罪」と結びついていたということです。

我々は物心ついた時から大人になっても、「やりたいこと」をやらせない環境の中で生きてきます。学校では遊びよりも授業だったり勉強だったり、会社ではプライベートよりも仕事だったり、「やりたいことの前に働け!」になる訳です。

そこで、どうしても「やりたいこと」は良くないというロジックが必要になってくる訳です。そうなると、いっそのこと「やりたいこと」は「悪いこと」にしちゃった方が都合が良いんです。

彼の場合、その「やりたいこと」に対する思い込みが、「悪いこと」の中でも「犯罪」に紐づいていたということです。
もちろん、誰しも「やりたいこと」が「犯罪」に結びつくわけではありません。「犯罪」以外にも、「お金が稼げない」「生きていけない」「リスクが高い」などと結びついたりします。結局のところ「悪いこと」から連想されることに紐づかされているわけです。

でも、これらは全部「思い込み」(※)にすぎません。

ただ、「思い込み」というのも侮れないもので、あまりに強い「思い込み」は自分自身に大きく影響を与えたりします。

悪い「思い込み」を残したままだと、先に進めなかったり、「思い込み」通りに悪いことが起こってしまったりします。

だから、本当はやって良いことなのに「思い込み」のせいで、上手く出来ていないことというのは我々の人生の中にはたくさんあります。

「やりたいこと」というのはその最たる例だと言えます。

悪い「思い込み」はぶち壊して、自分の「やりたいこと」を目指して行きませんか。そうすると、自分の中から新しい世界が生まれてきますよ。

「やりたいことをやればいい」
これはもはや使い古された言葉にはなってますが、それでも、今の世界においてはめちゃくちゃ的を得た言葉なのです。

そして、これから自分の新しい時代を切り開いていこうと思っている人には必要な言葉なのです。

※ この、「自分に影響を与える思い込み」のことを、コーチングの世界ではブリーフシステムと言います。


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