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コーチングの基礎

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ルー・タイスのコーチング・プリンシプルに基づいたマインド(脳と心)の仕組みと上手な使い方について説明しています。各記事には1つのテーマの解説と、それに対応するワークが含まれていま…
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#認知的不協和

【21】 認知的不協和

創造的無意識は、「無意識にあるリアリティ」と「現状」が一致していないとき、「現状」をリアリティと一致させるように働きます。リアリティと実際の状態の矛盾を解消するような判断や行動を促します。 創造的無意識がもつ矛盾を解消する機能について、さらに詳しく見ていきます。 私たちが無意識に抱いているリアリティと実際の世界が一致していないとき、ストレスや緊張を感じます。 心理学者のレオン・フェスティンガーは、このストレスや緊張を「認知的不協和(cognitive dissonanc

【22】 創造的無意識の働き〜エネルギー、創造性、気づき〜

創造的無意識の働きのうち、「秩序の維持」「矛盾の解消」について見てきました。そして、前回はその背後にある認知的不協和のメカニズムについて解説しました。 今回は、創造的無意識の働きをまた別の側面から見ていきます。 創造的無意識は、リアリティや自己イメージより実際の世界の方が低いレベルにあるとき、実際の世界をリアリティに修正するために3つのものを放出します。 それが、エネルギー(energy)、創造性(creativity)、気づき(awareness)です。順番に見ていき

【23】 自己充足的予言

自己充足的予言(self-fulfilling prophecy)という言葉を聞いたことはありますか? 自己充足的予言とは、未来について予測あるいは予言をすると、その予測が実際に現実となってしまう現象のことです。 自己充足的予言について、コーチングの理論に基づいて具体的に考えてみたいと思います。 たとえば、「今日は良い日になる」と思って1日を過ごすと、様々な出来事のうち「悪いこと」にはスコトマができ、「良いこと」だけがRASを通り抜けて認識されます。 また、「今日は良

【46】 公式 I × V = R

ルー・タイスのプリンシプルにおける公式 I × V = R について紹介します。 この公式は、 Imagination (イマジネーション) × Vividness (鮮明さ) = Reality (リアリティ) を意味しています。 この「リアリティ」とは、無意識の中にある「世界とはこういうものだ」「自分はこういう人間だ」という信念であり映像です。 この公式は、鮮明さを伴った想像が、無意識におけるリアリティとなるということを示しています。 私たちのマインドは、無意識