マガジンのカバー画像

コーチングの基礎

58
ルー・タイスのコーチング・プリンシプルに基づいたマインド(脳と心)の仕組みと上手な使い方について説明しています。各記事には1つのテーマの解説と、それに対応するワークが含まれていま… もっと読む
運営しているクリエイター

#アティテュード

【12】 無意識の判断(アティテュード)

私たちは、日々、たくさんの判断(judgment)をしています。 食後の飲み物はコーヒーにするか、紅茶にするか。 電車で席を譲ろうとしたときに声をかけるか、かけないか。 誘われた飲み会に行くか、行かないか。 気になった服を買うか、買わないか 大きな仕事を頼まれたときに引き受けるか、引き受けないか。 判断の内容は些細なことから人生を大きく左右するものまで様々ですが、それらの判断の積み重ねが人生を決めていきます。 そして、その判断を左右しているのが、無意識の判断(アティテュ

【13】 アティテュードについて、もう少し詳しく

私たちは、日々、情動記憶にもとづいたアティテュード(無意識の判断)に影響を受けて、判断をしています。 過去の記憶にもとづいて、「それをしたいか、したくないか」「するか、しないか」といったアティテュードが形成されています。 私たちは過去の記憶にもとづいた判断を無意識に自動的に繰り返しているのです。 その判断の繰り返しによって出来上がった現状は、未来にどうなりたいかではなく、過去の記憶にもとづいたものです。 いわば、目の前の現実ではなく、記憶の世界を生きているようなもので

【14】 無意識の行動(ハビット)

私たちは、日常生活のかなり多くの部分を無意識かつ自動的に行っています。 この無意識かつ自動的に行っている活動が、無意識の判断(アティテュード: attitude)と無意識の行動(ハビット: habit)です。 無意識の判断(アティテュード)が選択に関わるものであるのに対して、無意識の行動(ハビット)は習慣や行動など、より身体的なものです。 「コーヒーか紅茶かを選ぶ場面でいつもコーヒーを選ぶ」というのがアティテュードであるとすれば、「毎朝コーヒーを飲む」というのがハビット

【15】 無意識の自動的な処理とフリー・フロー

私たちは、日常生活の多くを無意識の判断(アティテュード)と無意識の行動(ハビット)という自動的なプロセスに任せています。 これらのマインドの機能のおかげで、私たちは多くの行動を無理なく、努力せずに行うことができています。 この無意識から生まれる無理のない自然な判断や行動を、フリー・フロー(free-flow)といいます。フリー・フローで行動しているときは、努力感はなく、自然に振る舞うことができます。 問題なのは、アティテュードもハビットも、情動記憶の影響を強く受けている

【17】 思考のプロセス〜その2〜

今回はマインドの「無意識」の機能について解説します。今回の記事は、これまでの記事のまとめにもなっています。過去のそれぞれの記事でバラバラに解説されてきた無意識の機能の全体像を把握できるようになると思います。 さて、前回の記事では、マインドがその機能によって「意識」「無意識」「創造的無意識」に分けて考えることができることと、「意識」の4つの機能について説明しました。 「意識」の4つの機能とは、「五感を通して情報を知覚すること。その情報は無意識に蓄えられている記憶と照合され、