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より良く生きるためのゴール設定

過去基準をやめる

人は誰でも、より良く生きたいと願うものです。

だから、生きるためにはお金が必要だとか、稼ぐためには知識や技術の習得が欠かせないだとか、さらに人間関係も良い方がいいなどと自分の思い描く未来がより良い方へ向かうようにと色々考えを巡らせます。

ところが、未来についてあれこれ考えているのに、自分の過去を基準にしている人がほとんどです。

過去はいくら振り返っても二度とやって来ず、ただ自分から遠ざかって行くだけです。

だから、そんな過去を基準にして、未来を考えるのはやめましょう。


新しい基準は、未来

基準にするのは、これからやって来る未来です。

未来には、まだ決まったことがありません。

あなたが未来に対して、どのような可能性を見出せるのか、その中からどのような未来を選択するのかによって、実現する「現在」が変わって来ます。

言い方を変えれば、未来はこちらに向かってやって来るのですから、いま未来に仕掛けをしておけば、その未来が「現在」に現れてくるということです。

別に不思議なことではありません。物理法則に違反しているわけでもありません。

未来が現在にやって来るまでの時間を使って、理想的な未来が実現するように自らが判断し、行動していくための仕掛けをするだけです。

ただ、未来と現在までの時間が短いと、せわしなくなるかもしれません。

その時は、今すぐにでも望む未来が来てほしいのだから、実現のための時間を短縮する効果的なアイディアを編み出すか、寝る間を惜しんで活動すればいいだけです。

未来に仕掛けをする

さて、未来に仕掛けをするとは、どういうことでしょうか?

それを説明する前に、人間の能力について確認しておきましょう。

人は他の動物とは違って、脳の前頭前野が発達したおかげで抽象的な事柄までを思考する能力を身に付けました。

そのおかげで、いま目の前にあるもののように未来を想像することができます。

しかも無意識は、いま目の前にある物理世界と頭の中で想像した世界を情報として区別しません。どちらでも臨場感が高ければ、それをリアルだと感じるようにできているのです。最近では、VRが発達して来たので、それを簡単に体験できるようになりました。

未来に仕掛けをするというのは、「現状の外側のゴール設定」のことです。心から達成したいと思うゴールを見つけて、それをゴールに設定することです。

そして、先ほど触れた抽象的な思考の能力を使って、未来にゴール達成する自分ならば、いま、どのような自分であるはずなのかというイメージをしっかりと作ります。

そして、そのイメージを繰り返し思い出したりして、無意識にインストールするように刷り込んでいきます。

そうすれば、無意識は新しい自分のイメージを本当の自分だと勘違いし始めて、普段から新しいイメージの自分のように行動し判断するように変わっていきます。

そうやって、日々活動していけば、ゴールに関する新たな情報がどんどん目に止まるようになって来ます。

その結果、ゴール達成のために必要な知識や技術、それに人とのつながりなどについて、もっと深く理解できるようになるでしょう。

このように、新しい自分のイメージがきっかけとなって、自分の周りの世界についての認識が更新されていくのです。

やがて、ゴールに限りなく近づいていくわけですが、ゴールが随分近づいて来たと感じた時には、さらに先のゴールを探してゴールを再設定します。このようにして、この人生の間に行けるところまで行ってしまいましょう。

ある意味、ゴールに限界はないのです。

ゴール設定のコツ

さて、より良い人生を生きるためには、ゴール設定が必要ということでした。

でも、そのゴールはあまり具体的に表現され過ぎても、抽象的過ぎても、上手くゴールに向かっていくことができません。なかなかゴール設定は難しいのです。

例えば、「将来、〇〇さんのようになりたい」というのは、具体的にイメージしやすそうで良さそうですが、実はよい設定の仕方ではありません。

なぜなら、「〇〇さんのように」の部分が何を指しているのか、本人もよくわかっていない場合が多いのです。様々な艱難辛苦を潜り抜けて来た結果としての成功者イメージだけを誰かから借りて来ても、自分が真似るには情報量が足らないのです。

他に良くないゴール設定の仕方としては、将来就きたい職業を挙げることです。例えば起業家、内科医、政治家、音楽家などになるというものです。この場合、すでに世の中にあって、この先世の中が変わっても30年くらいは職業として残っているだろうと容易に想像できるものをゴールとして選びがちです。

これでは、現状にすごく縛られている感じがしますし、自分が知っている職業自体が限られているので、選択肢として少なすぎます。

そもそも、職業名はゴールにはなりません。

ゴールにするには、その職業を通じて社会にどんな機能を提供して、何を成し遂げたいのかを含めてゴールとしてください。

その職業に就いて働いている時の自分のあり様と、その職業を通じて社会にどの様な変化を起こしているのか、どのように社会に役に立っているのかを考えるということです。

ただ会社勤めの場合は、辞令で与えられた仕事を担当しなければならないので、その仕事を職業のゴールとして設定するのは難しいかもしれません。

なぜなら、どちらかと言えば、会社から割り当てられる仕事に自分の「やりたい」気持ちを合わせに行っている感じがするからです。例えば、心からやりたいとは思っていない仕事でも、評価されてボーナスが増えたり、昇進したりするとそれに誤魔化されて、「これをやりたい仕事としてもいいだろう」と自分を納得させてしまうことがあるということです。

でもそれでは、本当に心から達成したいと思うゴールと向き合っている時の「やりたい」という気持ちの熱量には遠く及びません。

そうだとすれば、自分の能力を使い切ることなく、中途半端な人生で終わってしまうということです。

やはり、その職業を通じて、社会に何らかの機能を提供することに対して純粋に喜びを感じて、結果として報酬を得るというものでなければ、あなたの本来の能力を発揮できないのです。

それでも、会社から与えられた仕事をこなすだけではなくて、組織の縛りの中にあっても自分でやりたい仕事を作り出し、自分の判断で動ける領域を拡大し、会社の事業を引っ張る側になっていけば、自分の「やりたい」を実現出来る余地が広がるので、試行錯誤を続けながら、本当に心からやりたいことにたどり着ける可能性は高いと思います。

結局、会社にいても、そうでなくても、何をするのか、どうやるのかなど自分の活動を自分でしっかりコントロールすることができれば、本当のゴールを見つけ易いということだと思います。



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