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「マインドを変えていこう!」をコーチングで考える
コーチングの効果が出るのは、マインドの創造的無意識の働きが、ゴール世界の自分に連れて行ってくれるからなのだろう。
「リアリティを維持する」というのがその働きのひとつだが、問題はこの「リアリティ」である。
私たちは普通、目の前に見えている物理的現実世界をリアリティと思っているが、マインド(脳)にとっては、頭の中に作り上げられた世界も臨場感が高ければリアリティである。物理的、心理的な世界の両方がリアリティなのである。
さらにややこしいのだが、この物理的現実世界のリアリティも一つではない。
人は、五感から入ってくる大量の情報をすべて認識することはできない。脳の中に、どの情報を認識するかを決定するフィルターのような働きをするRAS(Reticular Activating System、網様体賦活系)があって、自分にとって価値あるもの・重要なものだけを認識するようになっている。だから、人によって価値あるもの・重要なものが異なれば、物理的現実世界に対するリアリティも様々だ。
さて、コーチングの効果についてである。
先ほど創造的無意識がリアリティを維持するよう働くと言った。それなら、リアリティが現状のままなら何も起こらないということだ。
いくら言葉では「変わりたい!」「こんな風になりたい!」と声高に言っても、まず自分の内側のリアリティが変わらなければ、今までの自分のままであり続ける。
では、なりたい自分に向かって後押ししてくれるように創造的無意識を働かせるためには、どうすればよいのだろうか。
それは、現状の外側のゴール設定し、さらにすでにゴールを達成している自分をいま体感すればいい。
要するに、今のあなたのマインドが、すでにゴールを達成している自分をリアリティだと認識するようにするのだ。
そうすると、マインドにとっては、自分はもうゴールを達成しているはずなのに、まだそうなっていないことで「問題発生!」なのである。そして、その問題を解消するために、ゴール達成している自分というリアリティを維持しようと、いまの自分とのギャップを埋めるように強力に働くのだ。
何か新しい環境に馴染もうとする時に、一般的に「マインドを変えていこう!」と言ったりするが、マインドの変え方は正にコーチングで扱う領域だ。創造的無意識の働きを利用するというのはその一部である。
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