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アメリカからサンタクロースがやって来た!

妻のなりわいはECCジュニアのホームティーチャー。
自宅の一室を教室に、約20名の生徒をかかえる。

クリスマスを来週に控えた今週、12月17日(日)は日本中のECCの教室でクリスマスパーティが開かれているに違いない。

コロナでこうした集まりが禁じられてきた3年間。
3年越しのパーティはうちにとっても、家族総出のビッグイベントになるはずだった。


しかし、俺のなりわいは「作文虎の穴」というコーチングを応用した作文教室。
ECCジュニアと教室を分け合い、10名の生徒に作文を指導している。
つまり、妻が授業をしていない時は俺の授業があり、一緒には休めない運命なのだ。
日曜日にクリスマスパーティーを開くのは、妻が休みで俺が仕事だからなのだ。

こんなわけで、息子と娘の出番となった。

電車に乗ってやってくるネイティブスピーカーのアメリカ人を最寄駅まで迎えに行くのは息子の仕事。

パーティーの演目に合わせて、音楽をチョイスし、雰囲気を盛り上げるのは娘の役割になった。

で、俺は生徒さんがやってくる合間を見計らって、会場である地域の集会所(畳敷の和室)に、飾り付けの手伝いに行った。

せっかくECCの本部が派遣してくれるネイティブスピーカーと話すチャンス。

8ヶ月後に英語で面接を受けなくてはならない俺にとっては、千載一遇の大チャンスだ。


付け髭に四苦八苦!



息子が、最寄駅からアイダホ州出身だという若いアメリカ人と楽しげに雑談しながら会場に現れた。彼は来日して日が浅く日本語が話せない。

「 Thank you for coming! 」
とお迎えする俺。
妻やお手伝いの人たちと次々にあいさつをしていく。

そして、彼にサンタクロースの衣装を着てもらい、パーティーの間中それらしいサンタクロースとして子供たちと話したり、ゲームをしたり、遊んだり、してもらうのだ。

着付けよろしく、衣装を着てもらい、かつらをかぶり、付け髭をつけてもらう。

スボンが短いとか、ベルトが緩いとか、付け髭がちくちくしていたいとか、そんなことを言っているのだが、どんな単語をつかって、話しているのか全然分からなかった。
ボディーランゲージも伴うから、言いたいことは分かるが、聞き取れないし、返答もできない。

息子はとまどう俺を横目に、頷いたり、笑ったりしている。

千載一遇の会話のチャンスに、無口でいるしかなかった自分。

何食わぬ顔で談笑している息子をリスペクトした日となった。

あと8ヶ月。焦りだけが募った1日だった。

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