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島根大学社会教育主事講習の授業を紹介します:カリマネゼミ

島根大学の社会教育主事講習で実施している「社会教育演習」の授業をご紹介します。

島根大学社会教育主事講習の「社会教育演習」(通称「ゼミ」)では、受講者の所属・勤務する現場を題材とした問題解決型学習(PBL:Project Based Learning)に取り組んでいます。ゼミは、受講者5名、講師2名程度の少人数で行い、受講者相互の学び合いや講師による丁寧な伴走を大切にしています。

この記事では、2022年度に実施した12のゼミの中から1つをご紹介します。


カリマネゼミ


こんにちは!島根大学社会教育主事講習1期生の若林詩織です。
今回は、私がサポーターを務めた「カリマネゼミ」を紹介します!

2022年度カリマネゼミの受講者とサポーター

▶︎ちなみに…2022年度のゼミはこちら!(計12ゼミ)
教育経営学ゼミ
パッチワーカーゼミ
学校探究ゼミ
八咫烏ゼミ
線形⇔非線形ゼミ
往還ゼミ
ぺんぎんゼミ
じぶんにやさしいみんなにやさしいゼミ
まるゼミ
ジェミ
協働探究ゼミ
カリマネゼミ

ゼミ名を見るだけで、内容が気になるものばかり…!

その中で、私は中村怜詞さん(島根大学大学院教育学研究科准教授(2023年3月時点)・元島根県立隠岐島前高校教諭)と一緒に、”ゴリゴリマッチョ”なカリマネゼミを担当しました!笑

カリマネゼミとは

カリマネゼミは、「カリキュラムマネジメントを通した、子どもたちの資質・能力を伸ばす教育活動の実現」をテーマに、現場でできることを実践するゼミです。

ゼミの最初のスライドです。(某ダイエットジムを連想させる色合い…)

合言葉は「結果にコミット」。(笑)
せっかく貴重な時間を費やして受講するからには、学びを現場に還元してほしいという思いで設定しました。

2022年度は、学校をより良くしたいと強く願う教員4名とコーディネーター1名の計5名でスタート。

はじめに、現場で感じている課題や描きたいビジョンを挙げて、それをもとに半年間実践していきたい目標を設定しました。

カリマネゼミ名物!「さとしの部屋」

半年後の目標が定まったら、次に解決策を考えていきます。
ここで、取り入れているのがカリマネゼミ名物!「さとしの部屋」です。

「さとしの部屋」って?
誰もが一度は観たことのある、あの「徹子の部屋」を文字ったものです。笑
受講者の現場の同僚の先生方や地域の協力者をゼミに招いて、オンライン上で一緒に対話をしながら現場の課題解決や価値創造を目指します。

せっかく現場をより良くしたいと思っていても、現場の人を巻き込めなければ推進できないことに着目した中村先生が、「だったら現場の人も巻き込んで一緒に考えちゃえ!」と考案しました。

▶︎テーマ例
「教員として、理想の〇〇高校を描く」
「地域と学校の協働には、どんな意義があるのか」
「生徒が多様な人と出会うために、学校と地域にできること」
「〇〇市で、小中高大+地域の連携を加速・進化するための支援や環境づくり」
「地域と学校の協働的なカリキュラムのリデザイン」

振り返り

ゼミの最終回では、「さとしの部屋」を終えて、自分や現場にどんな変化が起きたかを振り返りました。

<<実際に実施したゼミ生の声>>
私は、中学生を多様な人と関わらせたいという思いからスタートしました。「さとしの部屋」では、実際に学校現場の先生を招き、学校と地域でできることを考えるワークショップを企画しました。
実施後、参加して下さった先生方と来年度の「総合的な学習の時間」について話を進めることができて、さっそくやりたかったことが実現しそうです。
最初は、自分のスキルアップという感覚で受講していて、自分が学校を動かせるとは思っていませんでしたが、やれないと思っていたことができたのは、講習に参加して良かったと思うことの一つです。      (吉田理沙さん/中学校教諭)

2022年度、私が印象的だったのは、講習のテーマでもある「共学共創」が実現できていたことです。

最初にゼミ内で安心安全の場を作れたことにより、ゼミ生同士の活発な意見交換が生まれ、自然な流れでゼミ生主体のゼミとなっていきました。

振り返りでは、「もっとこうしてほしかった」という要望ではなく、「こんなことを意識できたのが良かった」などゼミの一員としての声がたくさんあがり、ゼミ生もサポーターも立場をこえて、みんなで学び合えたからこその場を作ることができたように思います。

全国各地で、同じような思いを持って奮闘している仲間と一緒に学び合えるのは、この講習の魅力の1つだと思います。
これをきっかけに、社会教育士の輪がさらに広がっていくと思うとこれからが楽しみです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

カリマネゼミサポーター 若林詩織

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