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ボードゲームの駒を塗る話#8

・闇にまどろむものを塗る話

ボードゲームの駒を塗る話も8回目、残すところあと2回で終わる予定です。最後までお付き合いいただけるとありがたいです。
さて、闇にまどろむものを塗る話ですが、2番目くらいに塗る色どうしようか悩んだ陣営かもしれません。
どの陣営もどうしようかなと考えるんですが、8つもあると割とすぐ決まる陣営もあれば、悩んでしまう陣営もあります。
その一つが、こちらの闇にまどろむものでした。
結局コンセプトとして、悠久の時を経たくたびれた感を醸し出す、ということにしました。
時間が経ちすぎて身体の一部が石化してたり、朽ちてたり、そんな表現に挑戦です。
というわけで、闇にまどろむものを塗る話、始まります。

・ツァトゥグアを塗る話

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ツァトゥグァの身体的な特徴は、太った蝙蝠のようなカエルのような顔、ずんぐりむっくり体型、あんまり動かない、信者が供える生贄を食べるです。
色については特にありません。
闇にまどろむものの陣営カラーはオレンジ・茶色系統です。
ツァトゥグァの色設計はいろいろ悩みましたが石化し始めている毒カエルのイメージで塗ることにしました。造形は熊っぽいと思ったんですけどね。
#1 ベースカラー:メカニクススタンダードグレー(Mechanicus Standard Grey)で毛皮部分と台座のベースの岩部分に重ねていきます。
#2 顔、胴体全面、背中の背骨?が飛び出しているような部分、手足をベースカラー:レイスボーン(WraithBone)で重ねます。
#3 レイヤーカラー:トロルスレイヤーオレンジ(Troll Slayer Orange)とベースカラー:カリバングリーン(Caliban Green)で背中の模様を描いていきます。
#4 それ以外の毛皮部分にモーンフェンブラウン(Mournfang Brown)を塗っていきます。
#5 背中のふたつのこぶのような部分は、メカニクススタンダードグレー(Mechanicus Standard Grey)の上から、薄く溶いたベースカラー:アバドンブラック(Abaddon Black)を塗り重ね、さらにその上から、薄く溶いたモーンフェンブラウン(Mournfang Brown)を重ねています。
#6 レイスボーン(WraithBone)で塗装した部分に、コントラストカラー:ダークオースフレッシュ(Darkoath Flesh)を重ねます。
#7 顔、胸、腹に薄く溶いたベースカラー:デスガードグリーン(Death Guard Green)でうすーく重ねます。
皮膚のただれた部分はすこし濃い目に重ねていき、化膿しているような感じにします。
#8 細部の塗装
手足の爪はアバドンブラック(Abaddon Black)、眼はベースカラー:リトリビューターアーマー(Retributor Armour)の上から、瞳孔部分にアバドンブラック(Abaddon Black)、眼の周りはトロルスレイヤーオレンジ(Troll Slayer Orange)でドライブラシ気味に反射を入れています。
歯茎と舌は、ベースカラー:メフィストンレッド(Mephiston Red)の上からレイヤーカラー:エンペラーズチルドレン(Emperor’s Children)を重ねて、コーラックスホワイト(Corax White)でハイライト。
歯は、同じくコーラックスホワイト(Corax White)で塗り、隙間にシェイドカラー:ナルンオイル(Nuln Oil)を流して汚しています。
#9 全体にシェイドカラー:レイクランドフレッシュシェード(Reikland Fleshshade)を影になる部分や毛皮部分に流します。
#10 全身にドライカラー:ターミナトゥスストーン(Terminatus Stone)でドライブラシを施します。
ボディの出っ張っている部分は特に念入りにかけます。肩や手足のイボイボや、顔部分の突起、背中の背骨部分、頭部額の甲殻部分などです。
毛皮や、背中のこぶには軽めにドライブラシをかけていきます。
#11 額の甲殻に文様を描いていきます。トロルスレイヤーオレンジ(Troll Slayer Orange)で文様を描いたら、同じく薄く溶いたトロルスレイヤーオレンジ(Troll Slayer Orange)で文様の周りにぼんやりと光ってるようなエフェクトを入れましょう。
#12 最後に台座部分ですが、今回はいつもの台場の塗り方ではなく、モーンフェンブラウン(Mournfang Brown)を重ねた上から、ドライブラシ気味に、メカニクススタンダードグレー(Mechanicus Standard Grey)を重ね、さらにその上から、ターミナトゥスストーン(Terminatus Stone)でドライブラシをかけています。
これで少し他とは違う調子の岩の塗装が出来上がりました。

以上、ツァトゥグァを塗る話でした。
工程数がほかの塗装の2-3倍ありますね、塗り分けないといけない部分が多く中々大変ですが、完成すると大型のフィギュアだけあって迫力があります。
手足の石化が進んでいながら岩のように動かない中に邪悪な意思をため込んでいるような感じが出ていればいいなと思います。
本当は比較的温厚で信者には恩恵を与えたりするんですけどね、でも生贄は人間です。

・無形の落とし仔を塗る話

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無形の落とし仔の外見的特徴は、ねばねばした粘液上の怪物である。以上!
ツァトゥグァに奉仕する種族であるという設定から、似たような色に塗っていきます。
#1 台座を含めて、全体にベースカラー:モーンフェンブラウン(Mournfang Brown)を重ねます。
#2 シェイドカラー:レイクランドフレッシュシェード(Reikland Fleshshade)を重ねて、ワントーン茶色を落とします。
#3 台座も含めて全体に、ドライカラー:ターミナトゥスストーン(Terminatus Stone)で軽くドライブラシを施します。
#4 あちこちに生えている牙をベースカラー:レイスボーン(WraithBone)で塗ります。こういう細かいものは筆の腹を使って擦り付けるように塗るとうまく塗れます。
#5 全身に配されている眼のようなモールドは、ベースカラー:リトリビューターアーマー(Retributor Armour)で塗った上から、シェイドカラー:フューガンオレンジ(Fuegan Orange)で重ねています。

以上無形の落とし仔を塗る話でした。
こいつは割とあっさりと塗る色が決まった覚えがあります。
厄介なのは、残りの2体なのでした…。

・蛇人間を塗る話

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蛇人間もだいぶ配色に困りました、蛇の部分の肌の色と、ローブの部分をどうするのか?
結局ローブはオレンジ寄りの明るい茶色にして、差し色として蛇の肌のグリーンを差すことにしました。
顔に合わせてコブラっぽい黒っぽい肌の色にすることも考えたのですが、オーソドックスに緑で行くことにしました。
#1 蛇の肌部分に、ベースカラー:カリバングリーン(Caliban Green)を重ねます。
#2 ローブ部分にベースカラー:レイスボーン(WraithBone)を重ねます。
#3 ローブ部分にレイヤーカラー:トロルスレイヤーオレンジ(Troll Slayer Orange)を重ねます。
#4 首飾りとベルトのバックルをベースカラー:リトリビューターアーマー(Retributor Armour)で塗ります。
#5 首飾りの牙のような部分にレイスボーン(WraithBone)を塗っていきます。
#6 蛇の肌部分に薄く溶いた、ベースカラー:デスガードグリーン(Death Guard Green)を重ねます。
#7 眼の塗装
眼玉の部分にリトリビューターアーマー(Retributor Armour)、その周りにトロルスレイヤーオレンジ(Troll Slayer Orange)で模様を描きました。
さらにベースカラー:メフィストンレッド(Mephiston Red)を差し色に入れます。
蛇人間のツァトゥグァの儀式のための化粧をイメージしました。
#8 全体の影になる部分にシェイドカラー:レイクランドフレッシュシェード(Reikland Fleshshade)を流します。
#9 土台のベース含め全体にドライカラー:ターミナトゥスストーン(Terminatus Stone)でドライブラシをうっすらかけて完成です。

以上蛇人間を塗る話でした。塗り分け箇所がたくさんあってこれまた工程数が大変なことになっています。
しかもこれが3体もあるという、でも次の魔術師に比べたらまだ楽でした…。

・魔術師を塗る話

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もう、一番色設計に悩みました、魔術師ってなんだよ?とそしてこの造形ですよ、フィギュアのネタがなくてなくてやけくそで作ったのか?と思いましたが、何とかひねり出しました。
コンセプトは、人の顔が残っているとはいえ、身体は完全に異形のそれなので、ツァトゥグァに永く仕えすぎて、身体が化石化している設定にしました。
いざとなったら、動き出して哀れな犠牲者に襲い掛かるという、ガーゴイルのようなイメージです。
そうと決まればあとは早かったですが、それでももう締め切りが迫っていました、焦りました…。
この造形この記事を読んでる皆さんならどう塗りますか?
#1 ベースカラー:レイスボーン(WraithBone)で台座部分を除いて全体に塗り重ねます。
#2 コントラストカラー:フィレスレイヤーフレッシュ(Fyreslayer Flesh)を全体に重ねます。
#3 シェイドカラー:レイクランドフレッシュシェード(Reikland Fleshshade)を全体に。
#4 ドライカラー:ターミナトゥスストーン(Terminatus Stone)で全体にドライブラシをかけます。
#5 細かい部分の塗装
身体の側面にある眼のような部分は、共通部分として無形の落とし仔の眼と同じく、ベースカラー:リトリビューターアーマー(Retributor Armour)の上から、シェイドカラー:フューガンオレンジ(Fuegan Orange)を重ねています。
口の中は、細かく生えている歯の部分は、ドライカラー:ロングベアードグレー(Longbeard Grey)でドライブラシ、舌はベースカラー:メフィストンレッド(Mephiston Red)の上からロングベアードグレー(Longbeard Grey)でドライブラシです。
ベースの土台部分は、ベースカラー:モーンフェンブラウン(Mournfang Brown)を重ねて、その上からターミナトゥスストーン(Terminatus Stone)でドライブラシです。
最後に人間部分の眼にベースカラー:コーラックスホワイト(Corax White)を差して完成です。

以上魔術師を塗る話でした。コンセプトを決めるまでが本当に難産でどうしようかと思いました。(締め切り間近でかなり焦っていたことを思い出します。一応あったんですよ締め切り…ギリギリ間に合いましたけど…)

闇にまどろむものを塗る話いかがでしたでしょうか?
だいぶ悩みましたが、それなりにいい感じに塗れたんじゃないかと思います。
これも私の腕というか、シタデルのペイントシステムがホント優秀だなって感じです。
どう塗ってもそれなりの形に持って行ってくれますからねー、ほんとにありがたいです。
というわけでほんと商品としてはおすすめできる塗料なんですが、どうしても初期投資高いですよね、それは痛いほどわかります……。
以上、闇にまどろむものを塗る話でした。

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