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室蘭スティーラーズこれまでのあらすじ(地域愛着Mission 2020-2021)

全日本アイスホッケー選手権(B)で47年ぶり優勝を遂げ、有終の美で2020-2021シーズンを終えた日本製鉄室蘭アイスホッケー部こと室蘭スティーラーズ
彼らの活動はアイスホッケーだけではありません。
社業競技、そして地域愛着活動。本記事では、新型コロナ禍に見舞われたシーズンの地域愛着活動をまとめます。

◆室蘭スティーラーズ公式SNS◆
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◆2020-2021シーズンの試合の話◆

前シーズンの取り組み

地域に寄り添うだけではない、愛し愛されるチームを目指して。
室蘭スティーラーズは「室蘭を熱くする!」をチームスローガンに掲げ、室蘭市内小学校のスケート授業を講師としてサポートし、またホームゲームでは社会人アイスホッケーとは思えない催しを次々と繰り出してきました。

その集大成となったのが2020年2月16日のホーム最終戦、J-Ice North Division 対DYNAX戦。
観客が試合、場内演出、アリーナ飯、フィギュアスケート演舞で楽しめる仕掛けをギュッと詰め込み、来場者は580名にのぼりました。

当日の様子はこちらの記事をご参照ください。

J-Ice North Division全勝優勝を決めたこの日のリンクは、たしかに室蘭の街を、観客の心を熱くしました。

わずか4日後の2月20日。
政府から新型コロナウイルス感染拡大に伴う集会・集客イベントの必要性「検討」の要請が発出され、アイスホッケー女子日本代表の親善試合中止、アジアリーグの無観客開催が次々と発表されます。
26日には「文化・スポーツイベントの2週間の自粛要請」が発出され、以後予定されていた社会人アイスホッケーの全国大会は全て中止になりました。

室蘭スティーラーズの2019-2020シーズンは、全国大会を前に打ち切りという形で幕を下ろしたのです。

自粛の嵐の中で

3月の全国大会(全日本BとJ-Iceプレーオフ)、その直前に予定していた安平町合宿が中止となり、2月末でオフを迎えた室蘭スティーラーズ。

時を同じくして北海道では独自の緊急事態宣言(外出自粛要請)が発出されるようになり、チームとしての活動は、6月17日の全体練習開始まで自粛状態にありました。
特に国の緊急事態宣言に伴って運動施設やスポーツジムが閉鎖されると、自主トレーニングさえ困難に。

世の空気は「いのちだいじに!スポーツなんてけしからん!」
企業や地域の理解を得て成立する社会人競技では、情報発信すら厳しく制限されたチームもあったと聞きます。

活動できないだけではなく、楽しかった時間を想起させることも許されない。そんな雰囲気ありませんでしたか?

活動自粛の間、スティーラーズはSNSで選手の学生時代を紹介したり、「選手が同じクラスならどの席がいい?」なんてお楽しみ企画を行っていました。(後者は、ちょっとマニアック過ぎたでしょうか…)

私は7番と回答しましたが9番に修正しますね!(治安重点)

もちろん、それだけじゃあありません。
室蘭の熱を絶やさないために、スティーラーズ、動きます。

在宅学習応援トレーニング動画作成

室蘭スティーラーズは、市内小学校の冬のスケート授業を講師としてサポートしています。
その教え子たちは、強制休校や分散登校で、学び舎に通うことも友達と走り回ることも困難な状況にありました。

そこで、室蘭市教育委員会・室蘭スティーラーズ・JOYFIT室蘭MORUE中島店(お隣さん)の三者により、子ども達の家での運動を支援する「家庭学習プロジェクト」が発足。
JOYFITのトレーナーと室蘭スティーラーズの選手でリズミカルな体操を実演し、自宅で真似して体を動かしてもらおうというものです。

授業担当校ごとに選手2名が登場して計10回分を収録し、室蘭市教育委員会を通じて市内の小学生に配信しました。
室蘭スティーラーズInstagramで観ることができます。

いくつかスクリーンショットで紹介します。

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トレーナー氏と一緒に実演する藤浪 幹選手と谷 慎太郎選手

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動画の最後には時間制限なわとび「スティーラーズチャレンジ」のコーナー。玉手大貴選手vsルーキー田畑秀也選手。

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奥ゆかしくトレーナー氏を立てる石井元気選手&横山恭也キャプテン

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最初は緊張気味な選手が多かったのですが、回を追うごとにフリーダムになり(切江 蓮選手、岩槻翔悟選手)

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最終回「 令 ○ 2 年 」
阿部魁選手、切江 蓮選手……スティーラーズ2大ハジケリストだ!

体操はJOYFITが監修しているだけあって、短時間&狭いスペースで効率的に全身を動かせるものとなっており、実際やってみたらあちこち痛かったです。笑。

この企画の肝は、単なるチームからの贈り物ではなく、教育委員会と社会人スポーツチームと民間企業が手を組んで教材を作成したところにあります。
室蘭スティーラーズがスケート授業を通じて教育委員会と信頼関係を築いていたからこそ、スティーラーズと提携するJOYFITも交えて実現したものでした。

室蘭エール飯

外出自粛要請は、地域の外食産業を容赦なく襲いました。
そこで室蘭市が始めた企画、飲食店のテイクアウトメニューを紹介する室蘭エール飯。後に、食事券購入のクラウドファンディングや子育て世代への外食支援も実施されました。

室蘭スティーラーズもこの企画に賛同し、選手がテイクアウトしたりお店でいただいたメニューを紹介。
おかげさまで、行ってみたいお店がたくさん増えました!
ああ、胃袋が足りない……

ホーム開幕戦実況生中継&パブリックビューイング

2020-2021シーズンは9月からスタート。
今季の北海道内の公式戦は、北海道アイスホッケー連盟から「選手家族及び同居人のみ観戦を許可する」という条件が下されました。
すなわち、昨季のように大勢の市民が自由に観戦することは叶わず、場内イベントも行えません。

どうする!?スティーラーズ!

ホーム・室蘭市中島スポーツセンターでの初戦は、10月24日のJ-Ice North Division 釧路厚生社戦。
室蘭スティーラーズはこの試合を、地域コミュニティラジオ・FMびゅーの協力を得てYouTubeで中継し、更に室蘭市内でパブリックビューイングを行うプランを立てました。

日本製鉄室蘭野球部・室蘭シャークスの応援実況中継に定評のあるFMびゅー。
寒い会場・プレーに切れ目のないアイスホッケーの中継は未経験であったかと思いますが、とても見ごたえのある実況生中継を実現してくれました。

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FMびゅー中継から:ピリオド、残り時間、点数、ペナルティとスケーター数まで網羅した画面。
実況は室蘭シャークス応援実況でおなじみ遠藤雅也アナウンサーが担当。HTB時代にアイスホッケー中継経験を積んでいます。

パブリックビューイングを行ったのは市内4箇所。
ログハウスレストラン・ビアキャビン、アミューズメントバー・Iris、JOYFIT室蘭MORUE中島店、そして室蘭市総合学習センターきらん。

レストランには選手所属企業の社員から室蘭市長までが駆けつけ、自慢の料理とビールを手に応援。チームグッズ販売やファーストゴール予想のイベントもありました。
バーではチームOBが生解説、JOYFITではトレーニング仲間が見守り、乳幼児に配慮された「きらん」には選手の家族が多く訪れました。

この中継とパブリックビューイングは10月24日~25日の2日間に渡り行う予定でしたが、25日の対戦相手・釧路東部ブレイズが急遽試合を辞退したため、24日限りの開催となっています。

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FMびゅー中継から:チーム関係者の新型コロナ感染で一時活動自粛となった釧路東部ブレイズを励ます選手達

感染状況の分析が進んだ今振り返れば、大勢で飲食しながら応援することはハイリスクな行為であり、内心では懸念もありましたが、一人の感染者も出さずに終えることができました。

11月に北海道では新型コロナ感染が急速に拡大。年明けまで続く流行第3波を迎えてイベント制約が更に厳しくなったことを思うと、奇跡的なタイミングだったのかもしれません。
(2021年1月16日のホーム最終戦でもFMびゅーによる実況生中継を行いましたが、このときパブリックビューイングはありませんでした。)

ホーム開幕戦・最終戦以外はインスタライブスポーツ観戦アプリPlayer!でできる限り中継を行ってくれました。
厳しい入場制限があり人手を割けない中で尽力してくださったこと、本当に感謝です。

室蘭のホームであるということ:コラボ企画

室蘭スティーラーズは、ホーム開幕戦に向けて、様々な団体とコラボ企画を行いました。試合には観客を入れないのに、です。

その一つに、北海道室蘭東翔高校書道部によるチームスローガンの揮毫があります。

室蘭東翔高校書道部は全国大会にも出場したことのある名門校。しかし新型コロナ禍で部活動の機会が失われていました。
文化系の部活が成果を発表できる場所は、学校祭や展覧会に限られ、今はそれすらもありません。部活動を前に出せる機会を作りたい、室蘭スティーラーズを文化活動のプラットフォームにしたい。渡谷前マネージャーは、コラボ企画の目的をこのように語っています。

今季は、ドローンエキスパートアカデミー北海道校の協力のもと、ドローンによる練習撮影を行いました。その映像は戦術分析だけではなく、チームPVにも利用され、好評を博しました。

また、ホームゲームでは、今季も地元のDJがスペシャルサウンドで無観客試合を盛り上げてくれています。
今季は叶わなかったけれど、昨季行われた休憩時のフィギュアスケート演舞。地元のおいしいごはんの出店。
それもこれも、室蘭スティーラーズを舞台に発表と交流の場を作ろう、あらゆる人を巻き込んで一緒に室蘭を熱くしようという試みなのです。

昨季の最終戦で何となく感じていたことが、今季の無観客コラボを経て解像度が上がったように思います。

大人と子どものスケート教室

アイスホッケーを通じて地元を盛り上げるだけではなく、温暖な室蘭でスケート文化を広めたい。西胆振唯一のスケートリンクを守りたい。
そんな思いから、室蘭スティーラーズはJOYFIT室蘭MORUE中島店主催のスケート教室講師を務めることとなりました。

オトナのほうに「教職員の方におすすめ」とあります。
温暖な室蘭はウインタースポーツの素地が乏しく、私が住んでいた頃はスキーもスケートも学ぶ機会がありませんでした。
少子化の今こそ小学校では屋内スケート授業を行いますが、親世代は滑れない人が多い。そこで初めたのが大人向けの教室。

普段はスケート「授業」で、マニュアルなし、自分で考えて子どもの上達を引き出すことをしている選手達ですから、指導力は抜群。

募集をかけたあとに北海道の新型コロナ集中対策措置が講じられたため、実施できたかどうかは分かりませんでしたが、スケート人口を増やすための取り組みもじわじわと進めています。

グッズ販売(通販も!)はじめました

昨季のホーム最終戦でレプリカユニフォームを販売した室蘭スティーラーズ。
今季はなんとマフラータオルマウスパッドマグカップの販売を始めました。2021年3月24日からロゴキャップコースターが追加され、通販が開始されます!

チーム公式グッズは室蘭市中島スポーツセンターの窓口、及び通販で購入することができます。

室蘭市中島スポーツセンター:
一般開放は毎年11月~3月。毎週月曜定休。
直近の営業日と営業時間は、室蘭市ホームページでご確認ください。

通販(2021年3月24日から):
日本製鉄室蘭アイスホッケー部後援会での取り扱いとなります。
お問い合わせ先はこちらのツイートをご参照ください。

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私は一般開放日に買いに行きました!
チームグッズを身につけるって愛着が増しますよね。特に使いやすい日常用品はうれしいもの。マグカップが一番のお気に入りです。(お気に入りすぎて使えない←)

社会人野球では資金潤沢なチームが(おそらくは後援会を中心に)グッズ販売を行っていますが、社会人アイスホッケー……となると、あるんでしょうか。それもホームゲームに客を呼べない年に。
地域愛着を謳うチームの本気を見せつけられた気がしました。

地域と共に

室蘭スティーラーズの知名度を高めた要因の一つに、地方紙・室蘭民報があります。
元より子どもの大会から朝野球まで取材する室蘭民報社は、スティーラーズの地域密着活動にも注目。昨季J-Ice North Divisionで優勝してからは報道量が格段に増え、12月~3月は試合があるたび紙面をジャック。

もちろん野球部(室蘭シャークス)、サッカー部の活躍も熱く報じていますが、公式戦数の差と活動時期の違いか、破格の扱いと感じます。

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トップを飾る全日本B優勝記事。
サンキューむろみん フォーエバーむろみん

室蘭民報社は単に勝敗を伝えるだけではなく、ルーキーの成長物語、スケート授業や外部とのコラボ企画、所属選手を熱烈に応援する企業の様子まで、室蘭スティーラーズの理念を共有、賛同していくつも優れた記事を書いてくれました。。
WEB版はほとんど有料会員限定記事ですが、室蘭スティーラーズファンならば購読する価値は十分にあると言えましょう。

そして、室蘭民報に負けじと北海道新聞も室蘭スティーラーズを取材。
こちらは室蘭胆振版の地方面が中心ですが、FW野澤一矢選手が夕刊社会面に大きく取り上げられたこともありました。

メディア露出が増えた理由は、チームが強化され、道内大会、そして全国大会で優勝できる力を備えたことにあります。

同時に、室蘭の街が製鉄所と苦楽を共にしてきたこと、1980年代末~90年代初頭の高炉休止危機を市民一丸で乗り越えたこと、市民の企業スポーツへの理解が深いことを差し置いて語ることはできません。

2020年、日本製鉄室蘭製鉄所は高炉改修工事を行いました。
製鉄所の心臓である高炉の更新は、この先も室蘭で鉄を作り続ける会社の方針決定を意味します。

室蘭民報社の特集記事「続・第2高炉物語」は、室蘭の様々な立場の人が高炉に寄せる思いを綴ったもの。
その中に、室蘭商工会議所・栗林会頭、輪西中核施設(ぷらっと・てついち)代表理事・松永氏の話がありました。

『地域とのつながりを表す象徴として、社会人野球チームの日本製鉄室蘭シャークスを挙げる。9月に札幌円山球場で行われた都市対抗野球北海道地区予選大会。(中略)「企業と市民がバックアップする愛されるチーム」を実感した。』
『輪西と日鉄の関係について、「毎年祭りを一緒に開催したり、ぷらっと・てついちの土地を貸してもらったりと、ずいぶん協力してもらっている。われわれも日本製鉄室蘭シャークスや室蘭スティーラーズを地区全体で応援している」と日鉄への愛着を語る。』

室蘭の街には「製鉄所と共に生きている」という意識が強くあります。
皆何かしら製鉄所に少しずつ関わって暮らしている、そんな人達が、製鉄所のチーム、街のシンボルを応援することで、地元愛を深める。
室蘭製鉄所運動部は、愛着の架け橋なのです。

しかし、近年までアイスホッケー部への市民の関心は低く、ホームゲームで5、6人しか観に来ない時代があったといいます。
それが、野球部やサッカー部に比肩する存在になった。
強いだけではなく、プレー以外でも室蘭の街を盛り上げる立役者として認められたということ。本当に素晴らしいことです。

世界中で新型コロナの猛威は衰えず、日本においても対策には限りがあり、来季のアイスホッケー界がどうなるかは全く読めません。
室蘭スティーラーズの属する社会人カテゴリーが、有観客開催に舵を切れるかどうかも分かりません。状況が悪化すれば試合そのものが無くなるかもしれないという危機感は常にあります。

そんな中でも、頭を絞り、あらゆる手段を試して地域密着に邁進する室蘭スティーラーズの姿勢、私は大好きです。なぜなら私は室蘭大好き人間だから。
これからも製鉄所と地域を繋ぐ旗手であってほしいと思います。

ありがとう、渡谷マネージャー

数年前にはシーズン1勝が関の山、ホームゲームで5、6人しか観に来ない時代があったという室蘭スティーラーズ。(3年前の最後から見始めた私には半信半疑ですが、本当にそうだったらしい。)

それを全日本B優勝まで導いたのは、渡谷憲太マネージャーがチームに起こした改革があったからでした。
渡谷氏は選手として2015年に入団し、選手会長を経て選手兼任マネージャーへ。多忙を極め2019-2020シーズンで現役を引退し、総括マネージャーに就任しました。
2020年10月からは日本アイスホッケー連盟のアスリート委員を兼任しています。

渡谷マネージャーは現役時代から挑戦を繰り返してきました。

アイスホッケー部に日の目を当てるために。
スケートリンクの存在価値を高めるために。

ゆくゆくは、日本の新しいアイスホッケーシーンを、企業チームの新しい在り方を作るために。

小学校のスケート授業講師を教育委員会に持ちかけ、数年がかりで実現させたことは、室蘭製鉄所の社会的貢献とアイスホッケー部の知名度アップに大きく寄与しました。
それまで同好会色が強かったアイスホッケー部は、支援する関連企業が選手を採用する形になり、関東大学リーグトップクラスの選手が入部するように。今や、入部志願者で2チームを組めるほどだといいます。

↑なぜ室蘭スティーラーズは地域愛着を進めるのか?
渡谷氏のTweetと質問箱のまとめ、対談記事の書き起こし。

改革は徐々に実を結び、チームは2018-2019シーズンにJ-Iceプレーオフ優勝。
2019-2020年は苫小牧市長杯以外の道内タイトルを制覇、J-Ice North Division全勝優勝、ホーム最終戦で580人の集客実現を果たすも、全国大会は中止。
満を持して臨む2020-2021シーズンの折返し、1月10日の全日本B予選直後。
渡谷マネージャーが1月17日付で退任することがチームから発表されました。

青天の霹靂でした。
選手達に伝えられたのは試合直後のことであり、突然の発表に気持ちの整理がつかず涙する選手もいたといいます。
J-Ice North Divisionを連覇し、3月の全日本Bに臨む選手達は、常に渡谷マネージャーへの感謝を口にしていました。見てますか、やりましたよ!と。
特に、共に改革期を走り抜けた選手達にはどれだけ大きい存在だったことか。

シーズン途中の退任について、渡谷氏は自身のnoteで、プロスポーツチームへの転職が決まったこと、社会人企業チームだからこそ出来た事が多くあった反面、企業の垣根を超えられなかったことを明かしています。

私にはきっと渡谷氏の頭を巡るアイディアの1%も思いつかないし、その覚悟を推し量るべくもない。
けれども、社会人アイスホッケーの前に社会人野球を見てきたから、超えてないけない企業の垣根という部分は少し分かるのです。企業活動である以上どうしても天井のあることが。

この傑物をいち社会人チームに留め置くことはあまりに惜しく、いつか引き抜かれるだろうという予感もありました。
ただ、早くても、全日本B優勝と全日本Aへの挑戦を終えてからのことだと思っていたのです。それを待ってくれるほど他業界は悠長ではなかった。

私が室蘭スティーラーズを初観戦で好きになれたのは、それまでチームが積み上げてきた変革のとびっきり美味しい成果に、タイミングよく飛び込めたからです。
あとから知れば知るほど渡谷氏の功績を実感し、離任を辛く思います。
けれども、「外からスティーラーズを見て支える事もチームにとっても、自分にとってもいい経験になる。」という彼の言葉には、期待しかないことも事実なのです。

渡谷マネージャーのこれまでの貢献に深く感謝するとともに、新天地でのご活躍を心より祈念します。
そして、藤浪新マネージャーと彼の志を継ぐ選手達が、新しいスティーラーズを魅せてくれることもまた、楽しみにしています。

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↓これまでの観戦記

↓応援しているチームの紹介などなど