お勉強 | 鉄の重要性
貧血になった話
走ってると貧血はつきものだし、女性はなおさら多いと思います。
走り出す前は貧血と程遠かった私も、1年前に突然ジョグペースが1分/km以上おちたとき、はじめて貧血に気づきました。血液検査でHb値が8で、びっくりして鉄剤を飲み始めました。すると2-3週で軽やかに(比較的)走れるようになりました。
それ以降、気を付けて鉄サプリを継続していたけれど、Fuji前にまた走れなくなって。レース1か月前だというのにHb10の貧血になったときの絶望と言ったら。
こんなことなら3割負担だけ払って医療つかうの申し訳ないとか思わずに、ちゃんと処方薬の鉄剤のんどきゃよかった…と毎日後悔して、鉄剤を飲み続けました。
なんとかFujiは走れたけれど、もうちょっと早く気づいて治療しておけば、もうちょっと良いパフォーマンスができたんじゃないかとまだ後悔しています。
朝ジョグでよく上る坂道セグメントのタイム表。
Fuji前に異常に落ちてる。この数週間は階段1階分も上がれなくて、手すりもっては息切れしながら動いてた。精神的にもだいぶ落ち込んだな。
じゃあなんでランナーは貧血になるの?
足底での溶血だけじゃないと思うし、食事制限もしてないし。
っていう疑問を、お勉強しました。
鉄代謝について
食事から摂取した鉄は胃で可溶化され、十二指腸で吸収されます。
○ tips1: 吸収効率は ヘム鉄 >> 非ヘム鉄
○ tips2: 吸収されるときに還元される必要=還元剤 VitCと摂取がbetter
そして細胞外に出て、トランスフェリンとくっついて各所に運ばれます。
組織ではたらく「機能鉄」・たくわえられる「貯蔵鉄」に分類されます。
機能鉄が80%を占め、造血など、大切な役割を果たします。
貯蔵鉄はいろんな臓器に貯蓄されます。
論文①
「貧血」がなくても、トランスフェリンが増えてる状態だったら、鉄剤補充によってパフォーマンスアップが望めるという報告。
ほかにも"Hb"値だけみてちゃダメそうっていう論文はたくさんあります。
”Hb”が足りていても、身体の組織で鉄が不足している(=機能性鉄欠乏)と、ヘモグロビンの生成が障害されて酸素運搬能力が減少するみたいです。
論文②
どうやって貧血が生じるかも詳しく書いてありました。
・物理的に足で溶血(←heel-strikeで溶血しやすい可能性があるみたい)
・物理的に腎糸球体で溶血したり、膀胱壁から出血したりする
・汗からでる
・消化管粘膜の血流低下によって壊死+出血する
・高強度の運動で、筋肉からのIL6分泌→ヘプシジンふえる→血清鉄へる→貧血
こんな感じで足での溶血以外にもたくさんの原因があります。
IL-6分泌に関しては、強度より運動時間が相関するようで、筋肉での糖枯渇があったり、暑い環境だったりすると、より分泌が増えるようでした。
つまり長時間ランニングを行う人ほど貧血をきたしやすく、特に夏に起こりやすそう💡採血で問題ないと言われてもパフォーマンスに影響するので、より詳しい項目の採血をする、あるいは鉄剤や鉄サプリを常用してもよさそうと思いました☺
ちなみに実感としては、いくら鉄含有量の多い市販サプリを使っても、(当たり前やけど)処方薬の効果には遠く及ばなかったです。
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