名刺代わりのごあいさつ
名刺ネタが各所で人気だ。現段階でフォロワーが800人くらい増えた。1日で名刺を800人に配るのは大変なので、開発してよかった。
映像の再生数は公開して1日でうっかり45万再生。膨大に寄せられた感想のなかで「これはただの映像ギミックに違いない」みたいな、クオリティを逆に裏付けるコメントがあって嬉しかった。一応リアクションしておくと、僕らは開発ユニットで映像ユニットではないので、映像ソフトなどで作ったギミックではネタが完成しません。実際にアプリケーションとして動くものを実装し、そのデモ映像をキャプチャして公開しています。
これはそもそもほぼ日へ遊びにいく(厳密にいうとほぼ日の學校への出演)のタイミングで、糸井重里さんにウケたいと思って遊びで作ったものだ。遊びとはいえ、僕は開発者。AR三兄弟は開発ユニット。いざ開発となると力が入る。QRコードのロジックがそもそも好きで、無駄に解析した季節があった。三つの隅にある四角形とノイジーなドットの羅列にデータが入っている。バイナリで468バイト、漢字で299文字、英数字で707文字。どんなデータを渡して、何を受け取るのか。組み合わせを考えるのがまず楽しい。QRコードを読み取って電子決済する行為が一般化されているが、あれは店舗IDとユーザの決済IDそして金額といったデータを読み取りのタイミングでマッチングさせることで成立している。名刺に入ってるQRで一般的に行われているのは会社のURLとかだけど、それだけではもったいない。名刺の持ち主の顔だとか横顔だとか声だとか。個性にまつわるものが可視化される根拠になったらいいなとイメージと仕様と使用感を固めた。
デモ動画をみた人たちから「私もつくりたい!」という声が多く寄せられた。糸井さん(ほぼ日)を宛て先に提案したのでまずは反応を待って、やがて一般の人にも有償で提供する仕組みを考えたい。
技術ネタを考えるとき、どうしてもオチが重要となる。今回は「照れるホログラム的なもの」=「照れグラム」と言いたいだけの確たる衝動があった。
1000×1000×1000通りの組み合わせが理論上可能。これはわりと凄いことで、会社の名刺だったらプロジェクトごとに自己紹介したり、プロ野球カードだったら完全試合を成し遂げたバッテリーと最後のバッターであの日を振り返ったり、モーニング娘。だったらミニモニ。だけでユニット紹介したり、できる。令和から平成、そして昭和にまたがるワイドな例え話をしたが、余計わからなくなってたらごめん。
PayPayなどの普及もありQRコードが世に溢れているので、+可視化アクションで拡がるパターンもありそう。決済のたびに現れては消失するメッセージを辿ると、その先に電子通貨の埋蔵金があったりとか。AI+AR+OCRで文字そのものを認識するやり方もすでに確立済みだが、有限ならではの掛け合わせの拡がり。あると思う。多すぎる選択肢は、ときにターゲットを見失う。
カードゲームや教材の開発もできるでしょうね。そういえばこの名刺ネタとは関係なく、7月に学研からARを駆使した教材が出ます。まずは名刺代わりのごあいさつ、ぼくたちAR三兄弟なのでした。
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