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第3回大人ミーティング開催 モノがつなぐ多様性の絆

common施設長の山下です。

2022年3月、今年3回目のおとなミーティングを開催しました。

おとなミーティングとは?
commonで行う保護者会のことです。commonのスタッフと保護者だけでなく、地域の方やcommonに日頃から関わっていただいてる方にも広く開放し、地域の中で子どもたちの成長を応援するための土壌を作っています。しかし開校以来、コロナの影響もあって地域の方の参加は見送っています。

今年最後のおとなミーティングは3部構成で行いました。
第一部は施設長より、commonの活動に関する視点の共有として、「多様性と出会い方のデザイン」というテーマでお話をしました。

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commonは民間学童ですので、最寄りの小学校に限らず地域の広いエリアのお子さんが通っています。そのため、学校とは違った子どもたちのコミュニティがあり、commonの友達との関係性がそこに生まれてきます。また、異学年の関係もそこには生まれています。

その関係をより深く、より強いものにしていくことができれば、子どもたちの学び合いや共創の機会は格段に増え、commonの学びはより良質なものになっていくと考えています。

では、どうやってそのようなよい関係を構築していくのか。commonではそのカギは「モノ」にあると考えています。例えば下の写真をご覧ください。

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とても楽しそうにしている子どもたちですが、学年も性別も学校も違う二人です。1年間一緒に過ごしてきた仲間ですが、普段2人がいつも一緒に遊んでいるかと言えば、そうではありません。そんな2人が楽しそうに手を取り合っている。いったいなぜでしょうか?
2人の足元に注目してみてください。2人は牛乳パックを靴に見立ててはいています。そしてそれを使って歩いている様子に気が付くと思います。2人を一瞬で近づけたもの。それは牛乳パックであり、モノが2人の関係性をより豊かなものにしたと言えるでしょう。

このように、様々な違いがある人同士でも、何かものを介して出会うことができれば、その距離は一気に縮まり、それをきっかけに相手のことを理解し合える関係ができると考えます。

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このように、全部の共通点を探すのではありません。

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同じものに惹かれるもの同士と考えると、すべてを包含する関係性が作れるのではないでしょうか。commonはこういった共通項となりえるモノで溢れていますので、どんな子どもたちでもすぐに良い関係性を作っていけるものと考えています。

近年、多様性というキーワードをよく耳にするようになりました。世界がシームレスにつながっていく現代において、多様性を理解し、そのうえで関係性を作っていくことは、未来を生きる子どもたちにとって必須のスキルと言えるでしょう。commonのモノを介した出会い方のデザインは、こういった社会で将来生きていくことが求められる子どもたちに大切なことと考えています。

次の第2部では、commonの来年度のご案内を行い、第3部でワークショップという流れで行いました。おとなミーティングでは毎回試行を凝らしたワークショップを用意しています。

今回のワークショップは年度末ということで、子どもたちの成長を実感してもらいたいと思い、commonが大切にしている8つの姿勢という視点から、成長を見取ることにチャレンジしていただきました。

commonが大切にしている8つの姿勢はこちらです。子どもたちが大人になっていく中で、小学生の今だからこそ身に着けたい姿勢を端的にまとめています。

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まずはcommonで起きた、とあるシーンを紹介し、それをもとに、一体その活動はどんな姿勢が育まれているのかを、考えていただきました。ここで紹介したものは自分の子どもの姿ではありません。自分の子どもでないからこそ、客観的に見取ることができます。はじめはペンの走らなかった保護者の方も、数分もすると様々な視点で子ども成長を捉えて書き出していきます。この視点に正解はありません。どれだけ大人が子どもたちのことを想像できるかがポイントです。

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これを踏まえて、次に自分の子どもの姿を思い返していただき、この1年でどんなことがあって、どんな成長をしていたのかを書き出していただきました。自分の子どもととなると、一番見ているはずなのに、その成長になかなか気が付かないなんてこともあります。しかし今日のように普段とは違う環境で、頭の体操をしながら振り返ってみると、この1年でたくさんの成長をしていたことに気が付くことができます。そんな、ハッとする体験をした保護者の方からは、後日のアンケートでも「年度末に子どものことを振り返るいい時間だった」「日頃忙しくてなかなか見られないが、今後はこの視点を使って見守っていきたい」といったご意見もいただき、とてもよい時間になったように思います。

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以上で今回の大人ミーティングは終了となりました。commonも開校して丸2年が経ち、子ども達だけでなく、私たちおとなも大きく成長することができたこの2年でした。

4月からは3年目を迎えたcommonは、さらに成長していきます。それはcommonに通う子どもたちの成長をもっともっと応援していくためであり、そのためには大人たちも成長していかなければなりません。これからもひばりが丘に欠かせない存在になっていくため、ご支援をよろしくお願いします。

commonひばりが丘 施設長 山下純平

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