香水を付けない女性に未来はない-Yukko side-
…なんてことはないって皆さんはすでにお分かりですよね。ね?
ココ・シャネルのこの名言。今の日本で声高らかに叫んだら総スカン食らいそうな内容。
シャネルが香水を売るために打ち出した広告だとしても、現代日本で発表されていたらそごうの広告より明確に、激しく燃えていただろう。
わたしは職業柄(看護師)、普段は香水をつけることができない。しかし、香水自体は結構好きでミニボトルを集めている。最近のお気に入りはLABORATORIO OLFATTIVOのヴァネラ。スパイス香がすきなので休みの日の前日は寝香水にしたりしている。
香水が好きな理由はただ「いい匂いがして気分がアガるから」だけではないし、かといって特定の1つの香りを自分の香りとして印象付けたいといった戦略的なものではない。
わたしは変身願望が強いのだ。
人間、服装やメイクや髪型や香りでどんな人格にでもなれるので、自我のないわたしはすぐにいろんな自分でいることを試したがる。
例えば、
タイトスカートに白いブラウスを着て黒のヒールを履く。化粧はアイラインを跳ね上げて、DIORのJOYを纏う。
ハイウエストのバギーデニムに真っ赤なハイネックニットを着てスクエアヒールのブーツを履く。髪の毛は外ハネに巻いて、ETAT LIBRE D'ORANGEの"ゴミの花"を纏う。
黒の長めのワンピースにすそにチュールが揺れるロングコートを羽織る。赤い石と金の装飾でできたオリエンタルなジャラジャラとしたイヤリングをつけて、 UNUMのsymphonieを纏う。
ミニスカートに肩の開いている変形ニットとブーツとベレー帽を合わせる。眉毛はいつもより角度をつけずパールラメの浅い赤のシャドウを下まぶたに少し塗り、ETAT LIBRE D’ORANGEのYES I DOを纏う。
た、たのしい…!
わたしはこうして日々、変装?コスプレ?を楽しんでいる。
匂いが印象を決めるのも、匂いが記憶を呼び起こすのも本当。
だからこそわたしはいろんな匂いを纏う。
君がわたしの匂いだと思っているものが、匂いから想像したわたしが、本質じゃないのってなんだかエロいね。
香水を付けない女にも、もちろん男にも未来はあるけど、香水で人格は増えるしそのぶん未来は分岐する。かもね。
P.S. ペンハリガンのportraitsシリーズ、
可愛いからゼッタイ見て(ステマじゃないです)