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採用チーム組織化の試行錯誤

こんにちは、メタバースプラットフォーム「cluster」を運営するクラスター株式会社の岩崎です。主に人事を管掌しています。

何度か書いていますが、クラスター社は2022年に100名から200名まで人員が拡大いたしました。その約半数が開発組織に所属する人員構成となっています。

そんな1年間の採用実績の詳細について、先日数字を公開しながら振り返りのnoteを書きました。

ただ、2022年の最初は正社員1名と非常勤のアシスタント2名という体制だったので、こんな規模の採用ができる体制ではありませんでした。今回はそこから採用担当やアシスタントを増員した上で、どういう組織体制を構築していったのか、そのトライアンドエラーについてまとめてみました。

大前提として、私自身が前職株式会社LiBでの採用サービス営業や現職での採用活動に至るまで、長く採用シーンに関わってきたものの、10名規模の採用チームをマネジメントしたことはありません。ベストなカタチが何かを手探りしていく様子をありのまま記載していますので、今後採用チームの拡大を予定している人事や経営者の方に何かしら参考になれば幸いです。

ちなみに、主には下記のような3ステップを踏んでいます。今振り返るともっと上手なやり方があったのでは?とも思いますが、そのあたりはぜひ個別にディスカッションさせてください。

  1. 機能別の体制

  2. 部署別の体制

  3. 現在の体制

前提情報

まず事前に社内の体制や呼称について整理しておきます。
弊社の採用チームには下記の役割を担うメンバーがいます。

管掌役員:人員計画・採用戦略策定、リソース差配
リクルーター
:担当領域の作戦会議出席、戦術実行、改善提案
スカウト担当:媒体やSNSでの候補者PickUp、スカウト実行
オペレーション担当:候補者対応全般、書類選考・日程調整、適性検査案内
データ集計担当:ATSデータの加工・集計

2022年に入った時点ではリクルーター1名(正社員)、スカウト担当1名(業務委託、1日2時間)、オペレーション担当1名(業務委託、1日2時間)の3名で回していました。5月頃からリクルーターが1名(正社員)が増えたタイミングでどう担当割をしていくか、というところから始まります。

STEP1: 機能別の体制

リクルーター2名体制となり、採用活動をどう分担してもらうかでかなり頭を悩ませました。縦に割るか、横に割るかをいろいろと考えた結果、機能単位に横に分割する方法を選択しました。

機能別

当初部署別で分けることも考えたのですが、それまでずっとリクルーター1名でやっていたので、各採用経路単位でやりきれていないのが明確でした。特にエージェント様とのリレーションはほぼ皆無になっており、たまにご推薦をいただいて、(細かいすり合わせができていないので)だいたい書類で落ちてしまうというのが常でした。

この状態で部署単位で割ったとしても、すでに採用実績のあるところを少し掘るような動きになるのが目に見えており、改めてゼロからエージェント様とのリレーション構築に動くのはそこまで期待できないと見立てました。

そこで、まずリクルーターが採用経路別に目標を持ち、その経路からの応募や一次面接数を最大化することに注力するのが良いのではと思いこの体制を選択しました。

GOOD

エージェント様との関係構築、推薦数拡大については先日高柳がまとめてくれていますが、この取り組みによって推薦〜面談・面接設定〜内定承諾の件数が飛躍的に増加しました。

また、スカウト媒体についても利用媒体数を増やし、各媒体隅々まで使い倒すことでボリュームが増えるとともに、それぞれの媒体×募集職種の相性もクリアになってきました。

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一方で、人員を募集する各部署とのMtgには常にリクルーターが2名出席しなければならず、やや勿体ないリソースの掛け方になっていました。また、各部署からしても自分のチームの採用にコミットしてくれる担当が不明瞭となり、社内での関係構築・信頼獲得という面では課題を感じました。

また、各担当の追うべき目標を経路別の「応募数」と「一次面接数」とし、私が決定数を見るという目標設定にしていたため、応募数と一次面接数は達成しているものの入社決定数が未達という事象が発生しました。特に、人事が面接してもカウントされてしまうので、よくも悪くも一次面接の実施数が膨れやすい構造となっていました。

STEP2:部署別の体制

上述の通り、各経路が活性化された一方で課題も見えてきたところで、満を持して部署別の体制に変更しました。

部署別

リクルーターが担当する部署とベッタリとなり、個別Mtg等の数を重ねて関係構築を行い、入社決定に向けて部署と一緒に協働する体制となりました。

このタイミングから、各リクルーターには一次面接数をKPIとしつつ、主としては部署の内定承諾目標を追いかけてもらうことにしました。また、途中から一次面接数のカウントを明確に「一次面接(現場)」と「一次面接(人事)」に分け、特に現場での面接数を重視するようにしました。

GOOD

リクルーターの決定目標が明確になり、各部署とのコミュニケーション量が圧倒的に増えました。選考フローの改善、各プロセスの短縮、面接同席、面接官トレーニング、選考水準・採用ターゲットの理解深化等、リクルーターが以前より頭を使って主体的・能動的に動くようになりました。

また、自分が部署の採用を任されているという責任感が高まり、目標未達だと担当部署の業務推進に支障をきたしてしまうという意識が醸成されたことも良かったポイントです。

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逆に担当部署にコミットする度合いが強くなり、採用チーム全体での目標達成という観点が弱くなったり、直接担当部署の決定に短期的にはヒットしない共通業務を受け持つ人が偏るという事象も出てきました。

STEP3:現在の体制

2023年以降は下記のような体制になっています。

現在の体制(上記に加えて新卒採用担当とマンガ担当もいます)

これまでの変遷を経て改善を行った点は以下のようなものです。

  • オペレーション(Op)担当も部署別に分割

    • STEP2の時点では担当が入ったばかりで習熟度が足りず分割できていなかった

  • 部署に紐付かない特命担当の設置

    • 決まりづらいピンポイントなポジションのサーチや、採用チーム内の共通業務を担当

  • 採用広報の推進を岩崎が担当

    • 2022年12月頃から発信の責任を自分に持たせて、こうやってnoteの執筆稼働やPodcastの音声編集に追われています(笑)

さいごに

現時点ではこれが最適解だと思っていますが、採用ボリュームが更に増えて、リクルーターが1-2名増えるとまた頭を悩ますと思うので、弊社以上の規模感での採用チームを組成・マネジメントされたことがある方はぜひ壁打ちさせてください。

また、上記の特命担当がなんでも屋で、今は新卒採用のオペレーションやスカウトも担当していてリソースが逼迫してきているため、弊社の採用アシスタントにご興味ある方はぜひTwitter DMなり下記の募集ページなりからご連絡お待ちしております。

https://herp.careers/v1/clustervr/JkRdAb19jHAC