「もう家族なんだから」と言った私の妹と、「まだ家族じゃない」と言った彼の姉

この年末年始、私は婚約している彼を実家に連れ帰り、彼を完全マスオさん状態にする形で一家団欒を楽しんだ。

それはそれは楽しくて新鮮なお正月だった。
＂婚約者＂って、こんなにも＂彼氏＂と違うんだ。

まだ結婚前なのに、義実家となる私の家で何泊も過ごしてくれた彼には本当に感謝しかない。
やっぱりこの人を選んで正解だったな、と改めて思った。

それと同時に、私は自分の家族がまた大好きになった。

私の家族全員が、戸籍上はまだ他人の彼を、あたたかく迎え入れてくれた。

誰ひとり文句も言わず、むしろ「例年と違ってたのしいねー！」くらいのことを言って、ノリノリで豪華な食材を持ち寄り、私と彼の正月帰省に協力してくれた。

その中で、印象的だった会話がある。

私はそのことばにハッとしたけど、彼ももしかしたらそうだったかもしれない。

私の妹が彼に言ってくれたそのことばは、彼の姉が放ったことばとまるで正反対だったから。

---